ドイツ一人旅_オーストリア?_06_05【海外旅行】
1999年冬 6日目 パッサウ
イン川の対岸に渡ると街並みはドイツとほとんど変わらず赤茶の石造りの家が続いていた。
オーストリアはドイツ語圏なので標識や看板もみんなドイツ語だ。しばらく歩くとバス停があった。それはドイツと全く同じデザインだった。
何から何まで変わらないな、と思う一方でちょっとした疑問が湧いた。いくらEUだからといって国をまたいで路線バスが走るのだろうか?
再びイン川にかかる橋に戻ると、近くにいた人にドイツ側を指差して聞いてみた。
「ドイッチュランド?」
「ヤー(そうだよ)」
今度はオーストリア側を指差して聞いてみた。
「えーっと、オーストリア?」
「イエス(そうだよ)」
答えるときに若干斜め上を向いていたことが気になったが、やはりイン川の向こう側はオーストリアであっているようだった。
帰国してから地図で見直してみると、残念なことに、イン川の対岸約1km四方はドイツ領内だった。
つまり僕がオーストリアだと思って散策していたところはドイツ国内だったのだ。橋の中央で仁王立ちしていたのが恥ずかしい…
しかし、それ以外の場所ではドナウ川とイン川が国境になっており、対岸が他国であることには間違いなかった。
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