ドイツ一人旅_ホームシック_14_08【海外旅行】
1999年冬 14日目 バーゼル ~ フライブルク
今までホームシックとは単に「早く日本の家に帰りたい」といった軟弱な気持ちだと思っていた。
しかし実際はそうではないように感じた。少なくとも僕の場合は「僕はドイツ人ではない。ドイツ人にはなれない。あくまでも日本人なんだ」別にドイツ人になる必要はないのだが、明らかに文化が異なりドイツにいると疎外感のような気持ちになるのがホームシックではないかと思った。
疎外感という言葉が適切かどうかはわからないが、今日、会話が全く理解できない一因もこのホームシックにあると思った。
フライブルク中央駅に到着して幾分か心が落ち着いた。
一昨日訪れた街であることに安堵した気分だった。宿泊も同じユースホステルにした。そして一昨日と同様に部屋には日本人はおらず、一人だった。
仕方なく、一人で夕飯を食べに出かけた。少し歩いたところにイタリアンの店があったのでそこに入った。
一昨日はピザを食べたので今日はミートソースのパスタを注文した。味は覚えていないが、店のテレビではサッカー中継が放送されており、店にいた人々が盛り上がっていたことは覚えている。
ユースホステルに戻るとドイツ人学生の団体客が宿泊していた。そのなかにいたドイツ人から突然日本語で声をかけられた。
「ニホンジンデスカ?」
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