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ドイツ一人旅_哲学の道_10_04【海外旅行】
1999年冬 10日目 ハイデルベルク
『哲学の道』から臨むハイデルベルク城は美しかった。
美しく感じることができるのは平和だからだ。古代よりネッカー川を挟んだ争いごとは何度となく繰り返されてきたのだろう。歴史的に平和な期間と争いの期間とではどちら方が長いのだろうか?
現在のヨーロッパの平和はEUという制度がもたらしていると思う。
各国の伝統や文化を尊重しながら、通貨を統一することで経済的な協調を図っている。EU圏内であればパスポートのチェックなしで隣の国にも行ける。つまり各国はそのままの姿で統一国家的なEUを組織している。
それを地球規模で行えば世界がひとつになるのだろうか?
統一国家といえば違う手法で組織している国がある。アメリカだ。アメリカという新しい国を造り、周辺の地域を州として吸収して巨大化する。世界がアメリカという国になり今ある国が全て州になれば統一国家になるのだろうか?
どちらかの方法で世界が統一していくのであれば、平和が訪れるのは前者のEUのやり方ではないかと思った。
『哲学の道』を意識して色々とぼんやり考え始めたのだが、『哲学』からだいぶ道がそれてしまった。そもそも『哲学』というものがよくわからない。
さて、坂を下ってバスに乗ると本日の宿になるユースホステルへ向った。
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