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ドイツ一人旅_イラッシャイマセ_10_05【海外旅行】

前の話  プロローグ  10日目01

1999年冬 10日目 ハイデルベルク

ユースホステルのチェックインは慣れたものだ。

説明をほとんど聞き流し、鍵を受け取ると部屋に入った。そこには日本人が3人いた。お互い自己紹介が始まった。

話をしていると、3人は1人と2人組だということがわかった。

1人の方は以前友人と2人で海外旅行をしたことがあったのだが、ケンカが絶えず、それ以降一人旅になったそうだ。どことなく『劇団ひとり』に似ている。

2人組の方は関西出身で漫才コンビのようであった。ペヤングソース焼きそばみたいな四角い顔の方がボケで、メガネをかけているおとなしそうな顔の方がツッコミだった。

僕はすぐに3人の仲に溶け込むことができた。

時刻は夕方であり、一緒に食事に行こうということになった。ユースホステルの周りは住宅街でレストランはなく、バスに乗って市街地へと向った。

あれやこれやと物色して、ビールジョッキの看板を掲げているレストランを選択した。

「イラッシャイマセ」

日本語で出迎えられた。どうやら日本人観光客が沢山訪れるレストランらしい。そういえば、ハイデルベルグはドイツ国内でも指折りの観光名所であり、道案内の看板の多くは日本語で書かれていた。



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