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ドイツ一人旅_新聞_02_09【海外旅行】

前の話  プロローグ  2日目01

1999年冬 2日目 マールブルク

デパートの総合案内所へ向かった。

明後日に訪れるドルトムントでサッカーを観戦する予定であり、チケットを購入できるかどうか確認するためだった。

身振り手振りでなんとか確認した結果、やはりスタジアムでないとチケットは購入できないようであった。あきらめてドイツのスポーツ新聞を購入してデパートを出た。

路面電車のホームでスポーツ新聞を見てみるとサッカークラブ名と数字はわかるので試合の結果は理解できた。

しばらく新聞を見ていると40歳くらいの男性が近づいてきてドイツ語で僕に話しかけてきた。

「もう路面電車は行ってしまったかい?」
「…ド、ドイツ語は…話せません」

僕は英語で答えたのだが、その男性は僕が持っていた新聞を指差した。

「ドイツ語の新聞を読んでいるではないか」

と言っているようだった。新聞はお土産にもなると思って興味本位で購入しただけだったのだが、これを説明するのは非常に難しい。

僕は英語とドイツ語を交えながら「もう路面電車は行ってしまったよ」と伝えたいのだが、どうにも通じない。何回か繰り返しているうちに相手が諦めてその場から去っていった。

今のやりとりで気づいたのだが英語とドイツ語の単語を織り交ぜて話すと相手が混乱するようだ。どちらか一方に絞って話した方が通じるみたいで今後気をつけるようにした。



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