ドイツ一人旅_夕飯のお誘い_09_09【海外旅行】
1999年冬 9日目 ミュンヘン
ミュンヘン中央駅のインフォメーションに向かった。
Nさんにホテルに空きがあるか確認してもらうと、果たして60マルクの部屋が空いていた。ずっとユースホステル暮らしだったので、ここら辺でちょっと贅沢しても構わないだろう。部屋にシャワー付というのが何とも嬉しい。
「そうだ。夕飯一緒に行こうよ」
「うん。行く行く」
Nさんはものすごく喜んでいた。というのも、さすがに女性一人でレストランに行くのは気が引けるようで、これまでの夕飯といえばホテルの食堂か、パンなどの軽食を買ってきては部屋で食べていたそうだ。
それにしても、初めて会った女性を夕飯に誘うなど日本ではとても考えられない。そもそも女性と話をすること自体が苦手であり、海外旅行は大胆な性格に変えてくれるようだ。
夕飯を食べるにはまだ時間が早かったので、そこで一旦別れ、18時にロビーで待ち合わせることにした。
僕は部屋に大きな荷物を置き、身軽になって街に出かけた。ミュンヘンは同じ大都市であるベルリンと比較して非常に活気があり、住民もどこか陽気な感じがした。
散策しながら、銀行でトラベラーズチェックを換金したり、郵便局によって書き溜めておいた日本への絵葉書を出したりした。
そんなこんなで18時になった。Nさんは既にホテルのロビーで待っていた。市庁舎の近くにあるミュンヘンでも大きくて有名なレストランへと向かった。
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