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人の尊厳と自由。映画『最強のふたり』

こんばんは。きなこもちです。

昨日の記事でさっそくコメントをいただきまして

こちらの記事にある映画の中から気に入ったものを選んで書くのはどうか?と提案されました。こちらの記事の中には私も大好きな映画がありましたので、今回はその中から映画『最強のふたり』を紹介します。

あらすじ

大富豪のフィリップは半身不随のため、介護者が必要だったが、障害を抱えてからはより偏屈になり、度々介護者をクビにしていた。そんなある日、職に困っていたドリスがたまたまフィリップの介護職募集に応募した。面接で妙な質問をされてドリスは頭にきていたが、なぜか受かったのでフィリップの屋敷に通うことに。そこには偏屈になったフィリップに遠慮する執事たちと孤独を深めていくフィリップがいた。いい意味で空気を読まないドリスはフィリップを外に連れ出して、人生に楽しみを見出していく。

かわいそうだと思われたくない

皆さんは大病をしたことはありますか?ちょっとした風邪で家族に看病してもらえるのは感謝するところですが、病気の治療が長引いて看病が続いたり、人から「かわいそう」だとか言われると好きでそうなったわけでもないので腹が立ったりするものです。そう思うほど治療が長引いたことがない人は幸せです。この映画の主人公フィリップはもう治らないのですから。

そもそもフィリップは事故で半身不随になるまで、アウトドア派であちこち出掛けては様々なレジャーを楽しんでいた人です。だから自分の体は自分で動かしてなんぼだと思って生きてきたのに、誰かの手を借りないと生きていけないことが耐えられないのです。自由が制限される苦しみは相当なものでしょう。

しかしフィリップのこれまでの介護者の中でドリスだけはフィリップをかわいそうだと扱わなかったんですね。他の候補者はみんな自分の経歴に自信があり、フィリップの立場にも敬意を払っていました。対してドリスは学がなくて職に困っているもののプライドがあるので、お金を持ってるフィリップに媚びへつらって仕事をすることが嫌なわけです。そんなに金持ってんのに何卑屈になってんだ、こっちは明日食っていくだけの金もないんだぞ、と。自由にできるお金があるのに落ち込んでる人を見るとまぁムカつきますよね。でもそれが結果的によかったのです。

フィリップは自信を少しずつ取り戻し、ドリスは職を得て生活を安定させつつフィリップとの生活を楽しむ。立場は違うものの奇跡的に噛み合ったところがすごいです。

ちなみにこの映画は実話を元にした映画で、ハリウッドでリメイクもされてます。リメイク版は以下です。

アース・ウインド&ファイアーの『September』が心地よい

劇中にこのアース・ウインド&ファイアーの『September』が流れてきて、非常にこの映画の雰囲気と合ってて素敵なんですよね。ノリがとても良いです。劇中時間は全然九月じゃないんですけど(笑)ふたりが楽しく好きにやってるところに、この曲が流れてきて、こっちまで楽しくなってきます。

おわりに

内容が重そうなようでいて結構軽めの映画なので、サクッと感動したいときにオススメです。

ちなみにドリス役のオマール・シーが出てるNetflixオリジナルの『ルパン』もおもしろいので、興味があればぜひ見てみてください。





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