猫がおえーとした。 猫がおえーとするときは、便秘がちな猫がそろそろ大きいほうをするサインなので、猫を捕まえてお腹を揉み揉みしたら怒られた。 しばらく遠くからにらんでいたが、もう忘れて膝の上で寝ている。 ほんと根に持たない性格で助かる。 #3行日記
昨日、天気予報で「日中は所により雨、夜遅くに雨が強くなるでしょう」と言うので折りたたみ傘を持って行ったら帰りに豪雨でびちょびちょになった。 今日、天気予報で「昼過ぎから夜まで非常に強い雨」と言うので大きな傘持って雨靴を履いて行った。 夕方外に出ると雨がやんでた。 #3行日記
選択的夫婦別(べつ)氏(うじ)制度と読むらしい。 結婚すると夫か妻の姓に統一して必ずどちらか片方の姓を名乗らなきゃなりませんというきまり。残念ながらわたしも経験したけれど、姓が変わるのはたいへんにめんどくさい。名前が付いているもののすべてを変更する必要がある。 免許、パスポート、マイナカード、銀行口座、クレジットカード、電気、ガス、水道、自動車名義、不動産名義、賃貸契約名義、印鑑登録、住民票、会社関係のありとあらゆるもの、健康保険、年金、携帯電話、生命保険・損害保険、い
忘れ物がとても多い。手荷物を二個以上持っているときに、ひとつの荷物を手に持つと、それで安心して、その他のものをそのまま置いていってしまうのをよくやる。なので重たくても荷物はできるだけひとつにまとめることにしている。 これまでに、たくさん忘れ物をした。 よく行くお店でごはんを食べて、年末だったのでオリジナルのカレンダーをもらった。写真にヌーベルバーグの映画のポスターを使っていて、とても格好良い、素敵なカレンダーで、センスの良さを褒め称えて、感激して盛大にお礼を言って、その
クロネヤマトの人が配達に来て、留守してたので電話がかかってきた。玄関に置いといてくださいと言うと、雨降ってるからメーターボックスに入れときますね、別で置いてある荷物もいっしょにボックスに入れていいですか?って。 君なんていい人なんだ! #3行日記
先日、ちょっとした出来心でアルバイトに応募したら採用されてしまったので日々働いている。 朝9時出勤の通勤電車が、あんなに混雑するとは知らなかった。富山県名物鱒の寿司のご飯粒の気持ちがよくわかった。壁画のような体勢を強いられて動くことができず、それだけで1日分のパワーが完全にゼロになる。 仕事内容は事務作業で、右の物を左へやって右に戻し上の物を下へ動かす、みたいなことをやっている。次から次へとやらなくてもよさそうだけどやらねばならぬとされていることが湧いてくるお仕事。
毎日が「いやだいやだいやだ」の連続だ。 負荷はそれほどかかってはいないから続けようと思えば続けられる。 けれども、いやだ。 #3行日記
取り越し苦労なんかしないでいい。 猫を膝に乗せてゆっくり本が読める時間があるのはとてもいいことなのだよ、と我と我が身を振り返る。 #3行日記
あるところで、妻が難しい病気にかかり、その入院中に、配偶者の密通が露呈した話を耳にした。まあまあの熟年夫婦で、成人されたお子さんまでその揉め事を目の当たりにされたらしい。年を重ねた親の恋バナは子どもとしては複雑に感じるだろう。 ゾウやクジラなどの寿命の長い動物は、歳をとって繁殖と関係がなくなると、オスもメスも群れのサポートをするようになる。幼い子を保護したり、乾季の水場へ導いたり、獲物が通る場所や時期を教えたり、天敵から逃れる知恵で、群れが生きてゆくための力強いブレーンに
甥姪が小さかったときに、合気道を習ったら?と勧めてみたことがある。 理由は、わたしがやってみたかったから。なぜなら悪いやつから身を守る必要に、迫られないのがいちばんだけど、もしもの時に「えい、やっ!」とやっつけたら格好いいじゃん、と思ったから。安易である。 「習い始めたよー」と報告があって、トラディショナルなユニフォームを着た写真を見せられて、少しして調子はどうかと尋ねたら、もうやめたと言う。 ああそうなんだ、なにか楽しくなかったのねと思い、そのままそのことはすっかり
前に住んでいた街は、高台の高級住宅街で、落ち着いた街だった。どこまで続くのかというような広大な敷地の屋敷があったり、白亜の金ピカの城のようなお宅があったり、この煙突は暖炉だねとか、ここの離れは茶室かななどと、犬と散歩をしていると、家々がバラエティに富んでいて、眺めるのが楽しかった。最近では相続の関係か、大きなお宅がそのまま維持されずに、一軒の古いお宅が取り壊されたあとに、建て売り住宅が11軒も建ったり、高級マンションになったりしている。 それでも住人の多くは暮らしの豊かな
朝っぱらからテレビで東京スカパラダイスオーケストラを見た。みんな歳とったな。でも格好いいな。今年で35周年だそう。 長続きの秘訣はと聞かれて「帰りの会」と。とにかく全員で全員の情報や状況を共有すること。この人に言ってこっちに言ってなかったとかいうことのないように。「俺聞いてないよ」というのがいちばんもめごとの原因になるからと語ってた。 職場でも家庭でも、ほんとそう。 たまたまタイミングで、ということもあるかもしれない。意地悪から敢えてのけものにすることもあるかもしれな
大学はデザイン科に行った。小さいころから絵を描くのが好きだったから。ただそれだけの理由でデザイン科に行ったものだから、同じ新入生の画力をみて愕然とした。すすすごいみんな絵が上手。 親しくなってから聞くと、みんなちゃんと美術系入試予備校のような所で学んで入試にのぞんだらしい。その話を聞くまでわたしはそんな学校があることすら知らなかった。昔だから基礎もなにもなくてもなんとかもぐりこめる余地があったのだと思う。 なのでデッサンの時間などは自分の下手さがまざまざと感じられて、と
プリンは硬いほうが好き。 みっしり詰まって壁のようにしっかりとして、食べ終わったときに満足感で腹をさすりたくなるような、どっしりしたプリンが好き。 たまにはプッチンとするほよほよのプリンも食べるけれど、人生最後のプリンはどんなの食べる?と聞かれたら、硬いプリンを選ぶ。 ちなみにかたい、という漢字はいくつかあって、それぞれに意味が違うらしい。調べてみると、 「堅い」の対義語は「脆(もろ)い」 「固い」の対義語は「緩(ゆる)い」 「硬い」の対義語は「やわらかい」 だそう。
前に住んでいた家の近くに「お花見広場」という場所がある。広場と名前がついているが広場ではない。小山にうねうねと遊歩道がつづき、ツツジ、カエデ、ウツギなどなどの木々が生えている。そのあちこちに桜の木が植えられて、季節になると、八重桜、ヤマザクラ、薄いピンクの、濃いピンクの、白いのと、いろんな桜の花が咲く。遊歩道のまわりには、ところどころに平らな草むらがあって、近所の人がぶらぶら歩いたり家からお弁当と敷物を持ってきて桜見をする。 近くに住んでいるときは、そこへは普段からよく犬
「アラン島」(シング作)を読んでいる。 戯曲家シングが、友人イエィツに勧められてアイルランドの辺境アラン島へゆき、土地の人々と交流する。 19世紀の終わりごろのアラン島の人々は「原始的」で素朴な生活を送っている。 何か特別なことでもない限り、例えば赤ちゃんが産まれるときとかでないと、お医者にかかることはない。その医者もいちばん近い本土の町から船に乗ってやって来る。離島なので海が荒れると来ることはできないので、島の人々だけでなんとかするしかない。 どうしても、何がなん