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『時代がパパに追いついた!』いわゆるイクメンになったきっかけ。〜妊娠初期〜

子ども達が小さい頃の話、長男の高校受験、そこから私の世界が変わったこと‥書きたい事がいっぱいで、お題があちこちに飛んできましたが、『大事な我が家の船長!のパパ』が文中にサラッと出てきているだけという事に気付きました(笑)


パパは口下手の人見知りで人混みは苦手。友達は多くはないけれど、なぜか年上、年下、男性、女性関係なく可愛がられる人だと思う。根は真面目だけど、毎日ふざけた事を言う。その3回に1回はツボにハマって大笑いしてしまう。

家庭は明らかに中から見ても、

外から見ても、

どこから見ても、私主導!(笑)



でも、この世でおそらくたった1人だけ私主導じゃないと知っている。



そう。私だ。


私はパパに頼っている。

資源ゴミに出す前のスプレー缶に、穴を開けて空気を抜くことから、

仕事で悩んで体調を崩した日々に寄り添ってもらうことまで。


大きな大きなパパの手の平の上で、我が家を我が物顔で動かしているようにバタバタ走り回っているミニチュアな自分を思い浮かべる。


パパとは同じ歳で、新婚時代は共働き。幼稚園で担任と主要な仕事も任されていた私は、帰りがパパより遅くなる事もあった。そしてこの2人。どちらも料理が出来ない!(笑)幼稚園の保護者の方々に本当に優しい方がたくさんいて、『先生、料理できないし、基礎の基礎から書いてある本だから読んでね!』とくださった本を頼りに悪戦苦闘しながら作っていた。私が遅い日は、パパがその本を開いて見つめるが‥頭上に??がいっぱい浮かんでいた。


しばらくして、長男を授かった。すぐに出血があった。切迫流産。自宅で安静にと言われたが、言われなくても寝たきりになった。重度の悪阻。2時間に1回は吐く。痩せるというより、体の水分も無くなるような痩せ方。吐くものがないのに吐くから喉が炎症を起こして血が出る。転院して大学病院に入院して点滴をしても、吐く回数の多さと介抱してもらう申し訳なさで気持ちが持たず、パパに『帰りたい‥。』と泣きつく。


‥私が入院する前の自宅で寝たきりの間。私は自分の体調と切迫流産の不安でいっぱいいっぱいだった。パパに迷惑をかけている事は分かっているつもりでも、彼の生活の細かなイメージまでは想像できなかった。ふと想像したのはここ最近。だいぶ経ってからだ。



昨日『グレープフルーツなら食べれるかもしれない。』と聞き、仕事帰りにスーパーで買ってきた。下の一室以外の部屋の匂いで吐いてしまうから、1日分のグレープフルーツの皮をむいて置いておかなきゃ。人の匂いもダメだから、マスクをして大量のグレープフルーツのお皿とスプーンを置く。自分の朝ご飯はコンビニ。車で食べる。昼のカップラーメンも買う。昼休みにメールを入れるが返信なし。字を読むと読んでいるうちに吐き気がくるからあまり見ない。倒れていないか心配になり電話する。『‥大丈夫。でもグレープフルーツいけると思って食べたら全部吐いた。吐くにしても喉がすごく痛い。』何か他に食べれそうなものがないか聞いたら『もうこの世にはないのかも。』と泣く。仕事は残業。慌ててスーパーに走る。でも何を買ったらいいか分からない。とりあえず目に入ったものをカゴに入れる。帰ったら吐いている途中。慌てて背中をさする。吐いたものと、ほとんど残ったグレープフルーツを片付ける。お風呂に入れる。シャンプーの匂いがきつくて、えずきながら『辛い‥。』と洗面器を抱えながら泣く。急いで髪と体をサッと洗う。洗濯する。スーパーで買った弁当を『明日の朝は何を準備していこうか‥。』と考えながら食べる。


私が入院して2日目の夜。仕事帰りに来てくれたパパに『帰りたい‥。』と言ったら、そんな日々がまた始まるのに、パパは『うん。家がいいね。帰ろう。』と言ってくれた。



無事に長男を出産して、新米パパとママは手探りの育児をスタートさせた。今やっているお世話が合ってるのか不安な始まり。パパが仕事から帰宅すると、髪をガシッと結んで腕まくりしたすっぴんの嫁が『お帰りなさーい!もう〜今日もバッタバタよ〜!』と言いながら、今日1日の息子の様子を報告する。パパはその話を聞きながら手を洗う。すぐお風呂に入り、自分の体を洗い終わったら『ママ〜!〇〇〜!おいでー!』と呼んで息子をお風呂に入れる。


いつだったか、そんなバタバタの頃の話をしていた時にパパが言った。



『‥あれが毎日楽しみでさ。帰ったら賑やかで。』


そっか…。あんなにバタバタした育児スタートでも、3人でバタバタしてるのが良かったのか。

そうだよね。それくらい、新婚早々に、男の人だって寂しかったよね。目の前の苦しそうな人にどうしたらいいか分からなくて、色々やっても却下されたり(笑)、戸惑いしかないよね。


一緒に、隣で、バタバタできた幸せ。

それがパパのスタートだったのかもしれないね。


その後のパパは、子どものお世話や育児でできないことはなく、むしろ私より上手な事もある。もちろん失敗もあるけど、それは私も同じでお互い様で共有する。育児と家事は常に生活でコラボレーションしているから、育児の延長で、家事もする。今やトンカツとキーマカレーとそぼろはパパの料理!となっている。


そんなパパが育児に一緒に奮闘し始めてから数年経った頃。世の中に『イクメン』という言葉が出てきた。私はパパに言う。


『時代がパパに追いついてきたね!』


『うーん?そうかなぁ?』

本当によく分かっていないのが70%で、照れ隠しが30%かな(笑)?


イクメンになろう!と思ってなったんじゃない。


寂しくて、大変で、戸惑いばかりが始まりだったパパが、自然に1日1日そうなった。


『そういうとこがカッコイイんだよね。』

と密かに思いながら。


今日も、パパの大きな大きな手の平の上で、ミニチュアママがバタバタする。





そんなパパがサラッと出てきたお話はこちら。よかったらのぞいてくださいね。本当にサラッとだ〜😅パパっぽい(笑)







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