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ジャパンウォーズ(JW)第一部 神武東征〜欠史八代

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ジャパンのウォーズについて、改めて書いて参ります。いろいろ新しい情報が入ったので、書き直そうと思ったわけです。写真も載せて参ります。
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#日本書記

JW36 高倉下の神社

JW36 高倉下の神社

【神武東征編】EP36 高倉下の神社

前回は三毛入野命(みけいりの・のみこと)のエピソードを紹介させてもらった。

今回から、再び狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行の物語に戻ろうと思う。

一行は、熊野の神による試練を乗り越え、天照大神(あまてらすおおみかみ)や武甕雷神(たけみかづちのかみ)との邂逅を果たした。

そして今、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)の息子、高倉下(たかくらじ)が、

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JW37 三本足、再び

JW37 三本足、再び

【神武東征編】EP37 三本足、再び

熊野で出会った、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)の息子、高倉下(たかくらじ)が、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行に説明を続けていた。

高倉下(たかくらじ)「あの・・・天磐盾(あまのいわたて)の岩についても、説明がありまして・・・。」

サノ「では、そちらの解説も頼もうぞ。」

高倉下(たかくらじ)「岩の名前は『ゴトビキ岩』と言いまする。ゴトビキと

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JW38 今日から、おいは

JW38 今日から、おいは

【神武東征編】EP38 今日から、おいは

迷子になった狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

そこに八咫烏(やたがらす)(以下、三本足)が現れた。

三本足が先導し、日臣命(ひのおみ・のみこと)が道を切り開いていくと言う。

果たして、一行は山中から抜け出すことができるのであろうか。

そのとき、目の周りに入れ墨をした大久米命(おおくめ・のみこと)がやって来た。

大久米(おおくめ)「指

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JW39 菟田の兄弟

JW39 菟田の兄弟

【神武東征編】EP39 菟田の兄弟

山中から抜け出した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

八咫烏(やたがらす)(以下、三本足)が新たな事実を口にした。

三本足「この菟田(うだ)にも、首長(しゅちょう)がいるんだ。『記紀(きき)』では、魁帥(ひとごのかみ)って表現されてる奴らだ。そいつらを恭順させねえと、菟田を平定したっちゅうことにはならねえだろ?」

サノ「奴らと申したな。一人では

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JW41 久米部の歌

JW41 久米部の歌

【神武東征編】EP41 久米部の歌

狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)たち天孫一行と菟田(うだ)の人々の友好を深めるための饗宴(きょうえん)が開かれた。

弟猾ら、菟田の人々が用意した肉と酒で、大宴会をおこなったのである。

このとき、皇軍の兵士たち、すなわち久米部(くめべ)の連中が歌を謡(うた)い始めた。

菟田の 高城(たかぎ)に 鴫羂(しぎわな)張る 我(わ)が待つや 鴫は障(さや)ら

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JW46 時をかける爺さん

JW46 時をかける爺さん

【神武東征編】EP46 時をかける爺さん

天神地祇(てんじんちぎ)を祀(まつ)る準備を始めた、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

準備と共に、丹生川上神社(にうかわかみじんじゃ)の説明が続く中、味日命(うましひ・のみこと)と志麻津見(しまつみ)によって「ならきっつぁん」と呼ばれる爺さんが、召喚されたのであった。

奈良吉「わてが、森口奈良吉(もりぐち・ならきち)やで。」

サノ「奈良

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JW47 撃ちてし止まん

JW47 撃ちてし止まん

【神武東征編】EP47 撃ちてし止まん

八十梟帥(やそたける)との戦いに向けて、神々を味方につけるため、祭祀を執り行った狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

無事に祭祀は成功に終わったが、まだ、不完全と見たサノは、更なる祭祀を計画するのであった。

そこでサノは、筋肉隆々の道臣命(みちのおみ・のみこと)を呼び寄せ、こう言った。

サノ「我(われ)は、これより高皇産霊神(たかみむすび・の

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JW49 烏が来る

JW49 烏が来る

【神武東征編】EP49 烏が来る

八十梟帥(やそたける)の残党を討ち滅ぼすことに成功し、奈良盆地の入り口まで到達した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

残るは、平地の磐余(いわれ:今の桜井市中部、橿原市東南部)に陣する兄磯城(えしき)の軍勢のみとなった。

まだ戦いは終わっていないが、とりあえず、戦勝祝いの宴を催すこととなった。

サノは大いに喜び、天を振り仰いで大笑いすると、次の歌

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JW50 倉下兄弟登場

JW50 倉下兄弟登場

【神武東征編】EP50 倉下兄弟登場

奈良盆地の入り口まで到達した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

磯城(しき)の地を治める、兄磯城(えしき)と弟磯城(おとしき)を味方につけるため、八咫烏(やたがらす)(以下、三本足)を使者として派遣する。

兄磯城は降伏を拒み、矢を放ってきたが・・・。

八咫烏は、兄磯城の説得を諦め、弟磯城の方へと向かった。

三本足「天神の御子が、おめえを召し

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JW51 墨坂は燃えているか

JW51 墨坂は燃えているか

【神武東征編】EP51 墨坂は燃えているか

降伏しない兄磯城(えしき)を討伐することとなった狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

戦いに向け、椎根津彦(しいねつひこ)(以下、Seesaw)が策を献じてきたのであった。

Seesaw「では、まず女軍(めいくさ)を忍坂(おしさか)の道から出撃させましょう。女軍とは、別動隊という意味やに。」×2

サノ「別動隊を出してどうするのじゃ?」

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JW52 磐余の戦い

JW52 磐余の戦い

【神武東征編】EP52 磐余の戦い

疲れ切った久米部(くめべ)を歌で慰(なぐさ)めた狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

忍坂(おしさか)方面から繰り出し、磐余(いわれ:桜井市中部、橿原市東南部)の地で兄磯城(えしき)と戦う椎根津彦(しいねつひこ)(以下、Seesaw)たち。

サノたちは、挟撃作戦を遂行するため、墨坂(すみさか)を越えるのであった。

サノ「Seesawと『記紀』には

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JW52.5 巨星、墜つ

JW52.5 巨星、墜つ

【神武東征編】EP52.5 巨星、墜つ

狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行が、兄磯城(えしき)の軍と戦っていた頃、中(なか)つ国(くに)で、一大事が起きようとしていた。

この地を治める、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)(以下、ニーギ)が死を迎えようとしていたのである。

ニーギ「都合が悪くなったら、退場する予定だったからな・・・。」

そこに、息子の可美真手命(うましまで・のみこと)(

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JW52.6 饒速日の子孫たち

JW52.6 饒速日の子孫たち

【神武東征編】EP52.6 饒速日の子孫たち

中(なか)つ国(くに)を統治していた饒速日命(にぎはやひ・のみこと)が死んだ。

狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行が迫り来る中、饒速日の葬儀が執り行われたのであった。

ここで、饒速日の息子、可美真手命(うましまで・のみこと)(以下、ウマシ)が噛みついてきた。

ウマシ「完全にオリジナルの話やないか! おとんが死ぬ描写もないんやで。葬儀のシ

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JW53 金鵄の翼

JW53 金鵄の翼

【神武東征編】EP53 金鵄の翼

紀元前663年12月4日、ついに狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行と中(なか)つ国(くに)の軍が干戈(かんか)を交えた。

戦いの場所は長髄(ながすね)である。

このとき、台本にはないが、敵軍の総大将、長髄彦(ながすねひこ)(以下、スネ)が唸った。

スネ「天孫もどきめっ。わての出身地を決戦の地に選ぶとはな。なかなか分かっとるやないけ。劇的な勝利を収め

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