フリーランス薬剤師の年収を徹底調査!収入以外の魅力や注意点も
いつもご覧いただきありがとうございます。
私は、薬局とフリーランス薬剤師のマッチングサービスSUPPOND(サポンド)を運営しつつ、フリーランス薬剤師としても働いております。
今回は、フリーランス薬剤師の収入事情がテーマです。
正社員薬剤師との年収比較やフリーランスならではの魅力だけでなく、会社員を辞めるデメリットについても解説しています。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
フリーランス薬剤師と正社員薬剤師の年収比較
フリーランス薬剤師は人によって働く日数や時間がさまざまなので、一概には言えません。
参考までに、一般的な正社員と同じ条件である、1日8時間で週に5日間働いた場合の年収をみていきます。
私が運営しているフリーランス薬剤師のマッチングサービス「SUPPOND」では、時間報酬3,000円以上が保証されています。すなわち、年収は以下のとおりです。
3,000円/時間×40時間/週×4週間/月×12か月=576万円
一方、厚生労働省が発表した2021年の賃金構造基本統計調査によると、正社員薬剤師の平均年収は約543万円でした。
年収にはボーナスが含まれていますが、残業代は含まれていません。フリーランス薬剤師は最低額で契約した場合でも、正社員よりも年収はアップするといえるでしょう。(参考:2021年の賃金構造基本統計調査)
ちなみに、SUPPONDに登録しているフリーランス薬剤師会員さんで、正社員と同様の勤務時間で働いている方の平均月収は55〜65万円です。
年収換算で660〜780万円程度稼ぐこともできますよ。
とはいっても、福利厚生面ではフリーランスのほうが正社員と比較して手薄になる側面があり、一概に年収だけをみて『よい』と判断するのは難しいかもしれません。
福利厚生面も加味したフリーランスと正社員の比較について、下記記事にまとめました。より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参照してください。
薬剤師の年収には地域差がある
薬剤師の年収には地域差があり、人手が不足している地域では年収がアップする傾向です。
厚生労働省が2020年に発表したデータによると、人口10万人あたりの薬剤師数は、最も多い徳島県で238.6人、最も少ない沖縄県では148.3人となっています。(参考:統計表1 医師・歯科医師・薬剤師数、構成割合及び平均年齢,性・年齢階級、施設・業務の種別)
なお薬剤師の人口が多い徳島県では、年収が489万円。全国平均の543万円と比較して低くなっています。(参考:令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別)
フリーランス薬剤師の場合、SUPPONDに登録されている薬局の平均的な時間報酬は、都市部で3,300〜3,500円、地方では3,500〜4,300円程度です。
年収に換算すると、都市部が633〜672万円、地方が672〜825万円となります。より高い年収を希望するなら、薬剤師が不足している地域を狙うのがおすすめです。
フリーランス薬剤師は年収に加えて時間的自由度の高さも魅力
フリーランス薬剤師の魅力は、年収だけではありません。
実際にフリーランス薬剤師として活躍されている会員さんからは、「働きたい分だけ働けるのがいい!」といった、時間的な自由度に対する喜びの声も多く聞かれます。
たとえば、プライベートの時間を重視して週休3日にしたり、収入を重視して週6日働いたりすることも可能です。
目指すライフスタイルに合わせて、自由に仕事の時間を決められるのも、フリーランスならではの働き方といえますね。
フリーランス薬剤師になるうえでの注意点4つ
年収や時間的自由度が魅力のフリーランス薬剤師。一方で、会社員ではなくなることによるデメリットもあることは知っておく必要があります。
福利厚生がなくなる
福利厚生は、会社員ならではの権利です。フリーランスになると、有給休暇や産休・育休などはなくなります。仕事をしない日数が増えれば、その分収入も減ってしまうのです。
仕事の時間や休みの日数を自由にカスタマイズできるのはフリーランスのよさでもありますが、収入と時間のバランスは今まで以上に考える必要が出てきます。
健康保険や年金の自己負担が増える
健康保険や年金の負担は、会社員よりも増えてしまいます。理由は、社会保険や厚生年金のように、負担額を会社と折半できなくなるためです。
ちなみに、健康保険や年金は、負担額が増える上に保障は手薄になってしまうのもデメリットの1つ。
国民健康保険や国民年金は、社会保険や厚生年金とは内容が異なります。事前にしっかり勉強しておきましょう。
フリーランスにおすすめの年金対策については、下記の記事でも解説しています。合わせて読んでみてください。
税金関係の事務仕事が増える
フリーランスになると、税金関係の事務仕事も自分でやる必要が出てきます。会社員では給料から天引きされている所得税を、自分で計算して納めなければいけません。具体的には「確定申告」と呼ばれる作業が1年に1回必要になります。
とはいえ、自力で申告するのが不可能なほど難しい作業ではありません。勉強しながら覚えていきましょう。どうしても難しい場合は、確定申告関連の仕事を専門の方に依頼するのも選択肢の一つです。
なお、確定申告については下記の記事で詳しく解説しています。「確定申告についてとにかく分からなくて不安...…」という方は、ぜひ合わせて読んでみてください。
常に仕事があるとは限らない
フリーランス薬剤師は、基本的に人手が足りない薬局に助っ人として入ることになります。そのため、希望する条件での仕事が常にあるとは限りません。場合によっては、想定よりも年収が下がることも考えられます。
正社員のような固定給の仕組みではなくなるので、フリーランス薬剤師が収入を安定させるにはコツが必要です。収入源を1つの薬局に依存するのではなく、複数の薬局と同時に契約しておくのがポイントといえるでしょう。
仕事が不安定な中でできる限り収入を安定させるためのポイントについては、下記記事で解説しています。気になる方は合わせて読んでみてください。
フリーランス薬剤師の求人はマッチングサービスを活用しよう
会社員とフリーランスで大きく異なるのが、自分で仕事を探して獲得する必要がある点です。
薬局やほかの薬剤師とのつながりがない中で、どのようにして仕事を獲得すればよいのか不安に思う方も多いことでしょう。
フリーランス薬剤師として初めて仕事を探すなら、マッチングサービスを活用するのがおすすめです。
弊社でも、フリーランス薬剤師と薬局をマッチングさせるサービス「SUPPOND」を運営しています。
SUPPONDでは、薬局とのマッチングだけでなく、実際に現場で働くフリーランス薬剤師と話す機会を設けることも可能です。
下記の記事では、SUPPONDを利用してフリーランス薬剤師として働いている方の体験談も紹介しています。
実際の働き方が気になる方は、ぜひ読んでみてください。
年収アップを狙う方はフリーランス薬剤師も選択肢の1つ
フリーランス薬剤師は、会社員と比較して報酬相場は高いのが特徴です。また、働く時間や場所を自由に選べるのも魅力。
今よりも稼ぎたい方や一気に現場経験を積みたい方、自分の時間も大切にしながら働きたい方にはおすすめできる働き方といえるでしょう。
一方で、会社員ではなくなることによる注意点もいくつかあります。
メリットだけでなくデメリットも考慮したうえで、フリーランス薬剤師としての選択肢をじっくり検討してみてくださいね。
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