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#2-1【インタビュー編】果樹・園芸だけでなく商品開発にも挑戦!~園田裕一郎・綾乃さん~

 インタビュー記事を通じて、喜界島の農業をあなたにお届けしたい!!
 そんな想いで始めた、このnote。

 第2弾は、園田裕一郎・綾乃そのだゆういちろう・あやのさんのインタビュー&トークセッションの2部構成。
 この記事は【インタビュー編】としてお送りします。

 11月でも元気なセミの声、元気なお子さんの遊ぶ声が溢れる中、お話を伺ったインタビュー内容をどうぞ!!

< この記事は約8分で読むことができます >

園田裕一郎・綾乃さん
 夫婦で「喜界島でしか作れないもの、喜界島だからこそできること」をコンセプトに農業は、果樹と園芸に取組む。
 具体的には在来種のみかんである花良治けらじみかん、シークーやパッションフルーツ、メロンなどを栽培。
 また商品開発では、収穫した果実の果皮を使った精油。シロップやドライマンゴーなどをSONTAR GARDENソンターガーデン(※1)として挑戦中!
 また、村おこしNPO法人ECOFFエコフ(※2)の喜界島世話人として島外者の受け入れも行っている。
(※1 SONTAR GARDENの詳細についてはこちら
(※2 村おこしNPO法人ECOFFの詳細についてはこちら

聞き手:ひろむ、なおや、キース、ナオ
インタビュー日:2023.10.28

ーー裕一郎さん、喜界町役場にいた頃からお世話になっています!そもそも、喜界島を一旦、離れたのはいつだったんですか?

インタビューに答えてくれる裕一郎・綾乃さん

(裕一郎)
 高校まで喜界島。その後、島外でパティシエなどを経験して島に戻り、役場職員として12年くらい勤めた後、今は農家兼商品開発をはじめて1年半くらいです。
 いずれは規模は小さくても、いちじくを作ってみたいなぁと。いちじくは、そんなに食べた記憶はないけど(笑)

ーー安定した収入の見込める役場職員を辞めて、農家さんになったきっかけは?

(裕一郎)
 タイミングとか色々あるけど、理由は3つ。

 1つ目は、祖父から父まで代々続いていたタンカン畑などがあり、いずれは農家をやらないといけないなぁという気持ちがあったこと。

 2つ目は、役場職員時代の農業振興課に配属されていた時に農家さんと関わる中で、農業の大変さを感じつつ、それ以上に楽しそう♬という部分が見えたということ。

 3つ目は、解決していきたい課題もあるなぁと思って。比較的、若手が少ない果樹・園芸。特に果樹という分野を意識して始めることにしました。

ーー喜界島の農業のメインとなっているサトウキビではなく果樹・園芸?

裕一郎さんはパッションフルーツシロップを手にインタビューに答えてくれました!(真ん中)

(裕一郎)
 サトウキビ農家として生活していくには、収量を上げるために広い畑が必要。
 喜界島はこじんまりとした島なので面積が限られています。

 畑の面積は小さくても農家として生活していけるためにはどうしたらいいんだろう?

 大規模農家さんだけになると、島の人口はますます少なくなっていくのではないか?

 小さい面積でも農家としてご飯を食べていくには、どうしたらいいのか?

 そう考えたときに、『自分で実践して生活していけるモデルとなることが、U・Iターンで農業をやってみたい人のちょっとした後押しになるのでは!?』と思っています。
 こうした挑戦は主に、農家を支援することが仕事の役場職員として取組むことは難しいので、退職して果樹・園芸をメインとした農家になろうと。

ーー農家さんを始めるだけでも大変だと思うんだけど、商品開発にまで挑戦することにしたのは?

(裕一郎)
 南国の島、喜界島は台風が沖縄に近づく時点で船が止まり、物流も止まってしまいます。

 完熟してから収穫するマンゴーは日持ちしないので、買い手(ニーズ)はいても物流が止まると販売できないということが島ならではの課題。

 加工して販売すればいいのだけど、加工側からすれば毎年、安定的に仕入れられない(台風に左右される)から不安定な製造と販売になってしまう。

 そんな閉塞感を打破できないかな?と考え、自分で加工までやってみようと思ったんです。

 それと今、意識しているのは、島内フェアトレード。
 島から出荷できなくなった農産物は安く販売されてしまうけど、公正な取引という意味で不当に安く買うことなく、適正な価格で買うことで島内の農家さんの収入につなげようという取組。

ーー2023年8月、マンゴーの収穫時期にも台風で1週間以上、船がこなくて物流が止まった時があったよね。

園芸作物であるメロンの作業に勤しむ綾乃さんに、ついつい、くっついちゃうお子さん

(綾乃)
 今年、SONTAR GARDENソンター ガーデンとして買い取ったマンゴーは約500kg。2軒だけでこの量なので、実際は物流が止まり廃棄してしまった他の農家さんが潜在的にいるのでは?と思っています。

 つまり、島の農産物は品質は良くても、短い旬の時期に出荷できない状況を加工という形で解決していきたい!という想いで商品開発にも取組むことになりました。

ーー商品開発の第1号は?

(綾乃)
 島の在来種である花良治けらじミカン、シークー、クリハー、そしてタンカン。4種類のみかんから抽出した精油です。
 2022年、商品として販売開始。
 実は、20年くらい前に大学の先生からの提案でみかんの皮から精油を製造し始めた方が土台を築いてくれていたんです。
 そういったストーリーがあって、今は自分たちで抽出して販売までこぎつけた感じです。

 そして今日は聞き手のTOBA TOBA COLAトバ トバ コーラのキースとナオさんが、皮ではなく果実を使って商品を作ることに挑戦するというタイミングと重なったんです。

ーータイミングが重なったことで良かったことはありましたか?

左から聞き手のキースと裕一郎さん、綾乃さん

 そう!みかんの収穫は機械化できないので、かなり労力が必要なんです。

 一緒に収穫して、皮はSONTAR GARDENで精油に。果実はTOBA TOBA COLAの原料に。

 協力して収穫することで収穫量を大きく確保することができたからこそ、商品化までこぎつけることができました。
 そういった意味でタイミングがバッチリだったんです!

ーーここからは、SONTAR GARDENソンター ガーデンTOBA TOBA COLAトバ トバ コーラの関係性が気になってきたので、フリーのトークセッションをしてもらいたいんだけど、どう?

インタビューからトークセッションへ

(裕一郎・キース)
 シラフで話すのは照れるけど、いい機会なので了解です!

 次回の「喜界の農家に触れる機会」では、『#2-2【トークセッション編】』をお届け予定です。

(↑↑ トークセッション編を公開したのでリンクを追加しました ↑↑)

 最後までご覧いただきありがとうございました!!

11月のセミ声に負けないお子さんの賑やかなBGMのおかげでインタビュー中は終始、リラックスした雰囲気でした♬

(※ 喜界島の農業が気になった方は、喜界町HPから『農業版ハローワーク』、『農業後継者育成』で検索してみてください)

(※ インタビュー記事作成の背景については、こちら ↓ です)

(※ 既に公開中のインタビュー記事は、こちら ↓ です)


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