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奇縁堂だより7【本の紹介,テーマ:長崎】

 昨年は予想以上の方に本を購入していただき,ありがとうございました。今後も順次商品をショップに追加していくので,今年もよろしくお願いいたします。
 
 感染者が減ったと思ったらまた増えてと,コロナの流行は未だ流動的で,落ち着きませんが,今年こそ少しでも早く日常が取り戻し,今まで通りの催事ができるようになることを願うばかりです。

 長崎市では,中国の旧正月を祝う〝春節祭〟を起源とする「長崎ランタンフェスティバル」が,3年ぶりに2023年の1月22日から2月5日まで開催される予定です。市内の中心部を,およそ15,000個にも及ぶ極彩色のランタン(中国提灯)やオブジェが飾る冬の風物詩だそうで,長崎ならではの異国情緒を求めに一度は訪れてみたいものです。

  次に掲載した写真は長崎の観光地として有名な〝眼鏡橋〟です。10年ほど前に仕事で長崎に伺った時に,たまたまこの光景に出会い撮影したものです。朝だったので,観光客もほとんど見かけませんでした。なるほど!水面に映った影で丸い眼鏡に見えますね。

眼鏡橋

 そこで今回は,長崎にまつわる本をピックアップしてお勧めします。

『オランダ兵士 長崎被爆記』(レネ・シェーファー:著) 菊判,¥1320(税込)
 
著者は,太平戦争の最中にオランダ領のインドネシアで日本軍の捕虜となり,シンガポールを経由して福岡捕虜収容所第14分所に収容されました。この第14分所は長崎市内にあり,著者等戦争捕虜の多くは, 1945年8月9日に友軍であるアメリカの爆撃機が投下した原子爆弾で死傷・被曝するという皮肉な結果となりました。本書は,“戦争捕虜の被爆”という数少ない体験を綴った貴重な資料です。

『長崎ぶらぶら節』(なかにし礼:著) 四六判,¥550(税込)
 長崎の丸山遊里にいた愛八という芸者が,長崎学の研究者に本当の恋をし,二人で忘れられた名曲と呼ばれる「長崎ぶらぶら節」探すという話で,芸者愛八の生き様が見事に描かれています。第122回直木賞受賞作

・『花の男 シーボルト』(大場英章:著) 新書,¥300(税込)
 
江戸時代の長崎といえば出島を思い出す人も多いかと思います。その出島から日本に近代医学を伝え,任期を終えてオランダに帰国する際に禁制品の海外持ち出しが発覚し,永久国外追放となったがシーボルトです(いわゆるシーボルト事件)。本書は,シーボルトの卓越した植物学者としての実像を紹介しています。

『あの夏の日』(葉祥明:著) A4判,¥550(税込)
 1945年8月9日11時2分。長崎に原子爆弾が投下されました。絵本作家であり詩人でもある葉祥明が長崎市からの依頼でこの日を描きました。とても悲しく辛い話ですが,決して忘れてはいけない話です。子どもだけでなく,大人にも読んで欲しい絵本です。

『チンチンでんしゃのはしるまち』(横溝栄一:著) 250×230㎜ ¥550(税込)
 長崎を舞台にした,子どもの大好きなチンチン電車の絵本です。福音館書店発行の〝かがくのとも〟274号で,横溝栄一の絵がとても楽しい。鉄道ファンの大人にもお勧めです。


ここまでお読みいただきありがとうございました。
気になる本がありましたら,是非ショップにアクセスしてください!

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