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「テスト用紙を見直したい」教師が再デザイン

今日は、note記事の引用から学習のデザインを考えるという話。

ジマタロさんのこの記事に、朝から目から鱗、鱗です。
教師にとって、テスト用紙とか、自作の授業プリントとか、板書とかって、自分がうけてきたものを再生産しがちです。
というより、わたしがそうだった、と白状したいと思います。

一度ゼロベースで、目的にそって考える。
その重要性にあらためて気付かされた瞬間でした。

記事から学んだ「テスト用紙のデザイン」という視点

この記事では、テスト用紙のデザインの中で見直すべきポイントが、シンプルに書かれています。それは主に以下の3つです。
 
①問題文をページの途中で分離させないこと
②階層を多くしないこと
③【1】や(1)など、先生自身のルールで階層化した記号を使いすぎない。
文章の中で、どこが「指示」でどこが「問題文なのか」はっきりさせる工夫。


 このうち、①については、教師経験の中でやるようになっていたのですが、②と③を意識したことは全くありませんでした。
むしろ階層やその記号に至っては、問題の区切りとしてあったほうがわかりやすいよね、とすら思っていたのです。
 


でも、確かに言われてみたら、作っている教師側は自分のテストだけ見るので統一されているように見えるけれど、生徒からしたら、先生によってフォーマットや問題構成の作り方が大きく変わっているはず。
当然、生徒によっては解きにくい感覚があるんだと思います。
 

「読解力を育てる」という視点だと、逆効果?

でも、一方でこんな気持ちが頭に湧いてきました。

生徒の見やすさ、解きやすさを重視すると、
「読み取る力」を育てる機会が減るのではないか。

実際に教師になって2〜3年までは、そういう目的意識で、生徒のことを配慮した問題用紙の作り方、文章の書き方をする必要はない、と判断していました。
 
 
ふとわきおこったその疑念に対して、今の自分の結論は、次のようなものです。

生徒がその問いそのものに集中するデザインにするべき。
  
一つの手段に対して、目的は1つにしないと学びと習得にかえって時間がかかる。

目的と手段と習得のバランスを、野球で例えてみる

例えば、野球の練習を例に目的と手段と習得のプロセス考えてみます。
まず1つの目的として、「バッティングのフォームを正す」というものがあったとします。これを達成する練習手段として、素振りを選んでみます。

もしシンプルに「バッティングのフォームを正す」という目的であれば、フォームがきれいかどうかを鏡を見ながら素振りすることで確認できるだろうし、達成度も見える化しやすいでしょう。
 
では、もしその練習手段に、「試合をするための基礎体力をつける」という別の目的もつけたらどうなるでしょうか。フォームの見える化だけではなく、素振りの回数を増やすかもしれないし、筋肉増量ベルトみたいなものをつけながら素振りをするかもしれません。(個人イメージです)
 
ある程度、フォームも綺麗な状態であれば、それでもこなせるのかもしれません。
しかし、「これから二つの目的の到達(習得)を目指します」という場合は、どちらかの意識がおざなりになってしまったり、下手したら、どちらも中途半端で、何がいけないのかが分からずに終わる可能性が出てくるのではないでしょうか。
 
人は元々、マルチタスクを苦手な脳構造をしているからです。

「テスト用紙と学びの目的 」に戻すと

では、テストに話を戻します。
テストの本来の目的は、「自分自身で学んだことが定着しているか・理解しているかをはかるため」だと考えています。
もしそこに、生徒が読みやすいデザインを考慮しないと

①読みにくい文章の中で読み取る
②その上で学んだことを表現する

という二つのステップが存在することになってしまうわけです。
 
元々、能力があったり、文章の読み方そのものを学ばせる機会があった上で問う「国語」のような内容なら良いかもしれないですが、大体はそうではないです。
 
このような理由と、実際に見てきた生徒たちの実情からも、

生徒がその問いそのものに集中するデザインにするべき。
  
一つの手段に対して、目的は1つにしないと学びと習得にかえって時間がかかる。

と、今は結論づけました。

ここからチャレンジしたい行動とは

さて、自分なりの意見をまとめたところで、次からのアクションプランを決めたいと思います。ジマタロさんの記事の内容を大いに参考にすると、テスト用紙や授業資料作成において次のようにします。
 
①階層とマイルール記号はできるだけ使わない。

②問いの通し番号はシンプルな通し番号にしちゃう。
例)大きな大問文章は□で囲む。問いは全体の通し番号にする。

③解答用紙も階層化を減らす。

 
 
来年度の授業づくりで取り入れてみることにしてみます!
以上、学びのデザインのメモでした。

🖋あとがき

ここまで記事を読んでくださった方、ありがとうございました😊
よかったら、ほかのエッセイや読書ノートも目を通してもらえたら嬉しいです!


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