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KH1992
2022年3月23日 00:03
今日、桜と共に散る雪を見たか。 僕は見た。地面を染めるわけでなく悪意なき春雪の薄化粧。ほら、我々の視界は実に不明瞭でありながら、それでも苦し紛れに抵抗する桜の鼓動というものを、感じ取ろうとしている。数年前の、あの青年のように。 青年には、昔から特別に想うところがあり、高校に進学するときも、大学へ入るときも、彼が見惚れた桜より離れることはなかった。彼らは幼い頃からの付き合いだったし、たとえ彼