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KH1992
2020年7月30日 08:06
例年よりも早い梅雨明けとなったにも関わらず、土より這い出して来る蝉の幼虫は、まるでタイミングを測ったようにしてその姿を現す。 リュックを背負ってバスに乗る僕の視界に、青々しい緑が広がる後楽園、低い石垣に乗った岡山城を認めれば、高台まで伸びるこの道がどんな未来を僕に与えてくれるのか、そんな他人に救いを求める癖というのが未だ抜け切らない初夏の日。貴重品しか入れぬリュックは、僕の肩を押さえ付ける