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【連載小説】私、悪役令嬢でしたの? 侯爵令嬢、冒険者になる ~何故か婚約破棄されてしまった令嬢は冒険者への道を選んだようです、目指すは世界最強!魔王討伐! スキルは回復と支援しかないけれど……~

17. 令嬢、荒ぶる ①(挿絵あり)

 寝起きでボウッとしているエマの手を引いて街に戻るマリア達であったが、ギルドに完了報告をする頃には全てを思い出してしまったエマの不機嫌からくる無言の圧迫に再び曝されさらされてしまうのであった。

「ご苦労様でしたね、ノブレスオブリージュの皆様!
如何でしたか? 無事薬草集めは終わりましたでしょうかぁ? 」

 この声を聴いてデビットとイーサンは心の底から思うのであった。

 ────こういうので、いいや、こういうのが良いんだよ…… アンナちゃんマジ天使……

 と……
 
 対して悪魔的格好良さを存分に発揮し続けて来たエマは、状態表示が眠りから通常状態に切り替わって来ると同時に、居眠り前の不愉快な気分を思い出していくのである。

「ただいま帰りました、アンナさん聞いていただけますか?
薬草ですが全部で五束も集めてきましたの!
つまり、二十五本も集められたのです!
まあ私は一本きりですが……
不甲斐ない私と違って優秀なパーティーメンバーを褒めて下さいませ!
一本きりの私ではなく薬草採りに特化したかのような活躍を見せた三人、
その名もデビット・ヤクソウ、イーサン・ヤクソウ、
そして最大の功労者、マリア・クイーン・ヤクソウ!
お呼びくださいませ! 薬草採取の女王マリアと!
そして宣言していただいても良いのですわよ、もう一生薬草採りだけやってろよ!
とかなんとかどうぞご自由に仰って下さいませっ! 」

「お嬢様、もうお許しください……」

「許す? 何を言っているのですのマリア、いいえクイーン!
私は貴女を褒めているのではないですか! 凄いですわ! ねえ? 」

「グスッ」

 アンナが驚いて聞いた。

「一体どうしたんです? エマさんが褒めて、でもマリアさんが涙目で……
喧嘩でもしたんですか? 」

アンナみてみん

 聞かれたメンバーの内、イーサンがアンナでは無くエマに向けて言う。

「あのお嬢様? アンナさんも心配してくれているでは無いですか、
そろそろご機嫌を直して下さりませんと」

 デビットも同様の口調で呟く。

「そうですよ、パーティー内では仲良くしましょうよお嬢様」

 エマがにっこり笑って答える。

「あら、さっきも言ったでは無いですか?
私は褒めているだけですわ、お分かり? 薬草チャンプと薬草キング? 」

「「くっ! 」」

 その時ギルドに入って来た二人組がエマの姿を見つけて声を掛けて来た。

「お、アメリアさん、
いやエマさんだったね、薬草集めて来たのか、頑張ってるね」

「初日でこれだけ集めるなんて優秀だよ、大したものだ」

「まあ、お師匠様達、徒弟エマ頑張っておりますが、
私自身は一本きりでしたのよ、ショボンでございます」

 誰彼かまわず仲間達に向けた厭味いやみったらしい発言を繰り返していたエマの本心に気が付かないレッドとホワイトは笑顔で返した。

「ははは、最初は誰でもそんなもんだよ、気にせずに頑張りなよ」

「そうそう、それにそんな時こそ仲間に助けて貰えばいいんじゃないかい?
その為のパーティーなんだからさ! 」

 言った後二人は背後に持っていた大きな袋から薬草の束を取り出すと次々とカウンターの上に積み上げていったのである。
 ざっと見て二百束ほどもあるだろうか、千枚以上の薬草は壮観である。

「か、カイザーとエンペラー……」

 呟いて言葉を失くしてしまっているエマにレッドが答えた。

「そんな大したものじゃないよ、
二人とも森の中にある村の出身だから慣れてるだけだよ」

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お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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※この作品は『小説家になろう』様にて、先行投稿しています。宜しければこちらからご覧いただけます^^↓

公爵令嬢冒険表紙01-3m


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