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<瞬間音楽>The Rolling Stones の「Angie」

昨日に続いて <瞬間音楽>を語ります。 <瞬間音楽>とは「この曲のこの一瞬が好き!」という、そんな瞬間のことを指します。

今回は、The Rolling Stones の「Angie」 (邦題:悲しみのアンジー) 。この曲については、2年前に記事をアップしました。ストーンズのドラマーであるチャーリー・ワッツが亡くなられたときに書いたものです。

<瞬間音楽>を語る上では、この曲は絶対に外せないと思い、もう一度紹介することにしました。

※ ここからの記事は、上の記事の一部をリライトしたものです。
※ 邦題の「悲しみのアンジー」のほうがなじみ深いので、それでいきます。

     *   *   *   

「悲しみのアンジー」で魅せるハイハットのシックな響き


1979年、中学3年生のとき、友だちの家に何人かで集まり、ローリング・ストーンズのレコードを聴いていました。

ストーンズは、前年にアルバム『女たち』を大ヒットさせており、その勢いは絶頂にありました。僕たちはまず『女たち』から聴き始め、その後過去の名曲たちに耳を傾けました。「こんな素晴らしい曲があったのか!」という新発見に次々と出会いました。そして、アルバム『山羊の頭のスープ(1973年リリース)』に収録の「悲しみのアンジー」に辿り着いたのです。

僕らロック小僧は、当時は特にハードロックに注目していて、ジョン・ボーナム(レッド・ツェッペリン)やイアン・ペイス(ディープ・パープル)のような派手なドラマーたちに魅了されていました。そんな中、ストーンズのチャーリー・ワッツのドラムは地味に感じていましたが、その地味さがかえって「カッコイイ」。また、淡々とドラムを叩いている姿が「クール」に感じたのです。

そんな話をしているときに、まさに「悲しみのアンジー」での名場面を発見してしまったのです。

1分57秒のところ。ボーカルのミック・ジャガーが囁くように「アンジっ」と歌う。その直後にチャーリーのハイハットが「シィッ!」と響くのです。

この「シィッ!」という音! この瞬間が心地よくて♬

この独特のセンスがたまらない。他のドラマーにはない感性。

僕たちは「うわぁ~これいいねぇ~!」と、大いに盛り上がったのです。こういう隠れた魅力に気がつくのが、なんだか嬉しくて!

では、聴いてみましょう。1分57秒3分34秒のところにハイハットの「シィッ!」(笑)。


「悲しみのアンジー」を久しぶりに聴き直してみましたが、改めてその素晴らしさに感動しました。この曲では、ボーカルと他の楽器が見事に絡み合い、独特の調和を生み出しています。そして驚くべきことに、この曲は1973年の作品。つまり、今年でリリースから50周年を迎えるんですね。時代を超えて愛される名曲の魅力は、やはり変わらないものです😎


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