順調だと思っているときほど、立ち返るべきだった。
こんにちは。ライターの大塚たくま(@ZuleTakuma)です。
今回から、EXSENSEの山本真也さんとMANAさんと出会い、リブランディングをしてもらったお話をお伝えしていきます。
今回は第1回目。
じつはEXSENSEさんから「事業を紹介する記事を書いてほしい」という依頼をいただいたのが最初だったのですが、やっていくうちに話が深くなり、まだぼくのリブランディングは続いています。
ちなみにリブランディングを経て、今ぼくは「本当にライターなのか?」と思ってます。まさか、自分にリブランディングが必要だとは思いませんでした。
「リブランディング」って何?
EXSENSEの事業のお話を伺うと「企業やプロジェクトのリブランディング」をされているとのこと……。リブランディング……?
EXSENSE公式サイトより
最初はインタビューしようと思ったのですが、事業内容を正しく理解できる自信がない。ということで、ぼく自身がリブランディングを受けてみました。
そもそも、ブランディングすら、あまり深く考えたことはありません。ひとつ言うなら、ぼくは「フリーライター」として、この2年半頑張ってきました。
フリーライターとしてがむしゃらに突っ走った2年半
2019年のお正月に、ぼくは開業しました。独立したきっかけは前職でのストレスにより「適応障害」になって、退職してしまったことです。
前職も編集や執筆の仕事をしていましたが、ぼくはもっとWebで自由に面白い文章を書きたいというフラストレーションがありました。
退職した後、転職活動をしなければならなくなったぼく。就職活動もしたくない。残った欲望はただひとつ。
「何でも良いから、記事が書きたい」
クラウドワークスに登録し、文字単価1円とか、0.5円とかの案件をこなしました。野球選手の紹介もしましたし、ウォーターサーバーの紹介もしました。「ヒモ男の見分け方」みたいな記事も書きました。正直、どんなテーマでも良かったんです。
「良い原稿でした。ありがとうございました。検収いたします」
この一言が。このクライアントからの言葉が。前に進ませてくれました。社会の役に立てて、嬉しかったんです。
これだけでめちゃ嬉しかった
あれから2年半。
消極的な理由で独立しましたが、現在は人生で一番ギラギラしてんじゃないかというくらい、仕事に燃えております。
やりがいの面でも、収入の面でも、人生で一番。そして、まだまだやりたいことがたくさんあります。こんな時期がくるなんて、2年半前には夢にも思いませんでした。これからもどんどん突き進んでいきたい。迷いはありません。前を向いて、走っていくだけです。
……俺、リブランディング、いる?
迷いがないのに、相談することなんてあるのだろうか。
「今やっていることに整理はついていますか?」
株式会社EXSENSE代表取締役 山本真也さん
リブランディングの打ち合わせがスタートしました。まず尋ねられた質問。
「今やっていることに整理はついていますか?」
そんなこと、考えたこともなかったです。いや、ついて……いるんじゃないかな??と思った時、今年の冬に目標が「パーン」と消えたことがあったのを思い出しました。
ぼくはとても消極的な状態で独立していたので、当時を思えば今の状況はできすぎていて、どう受け止めていいかわからなかったのです。
これから何を目標にすればいいの?もう終わりじゃない?
そう思った瞬間、周囲は暗闇に。絶望したような状態になり、仕事に身が入らなくなりました。何が終わりなのか、全くわからないんですけど、何を目指していいかわからなくなってしまったんです。
ぼくは満足すると、絶望する人だったのです。
これまでいかにフラストレーションやハングリー精神を生きるエネルギーにしていたかがわかりました。
「どうやって解決しましたか?」と尋ねられ、「人と会うのを増やしました」と答え、ついでに「人の情熱を応援すると燃えます」と答えました。
ぼくは最近「人の情熱が面白い」と思うようになっていたことを思い出したのです。
自分のことをどんどん聞き出される
株式会社EXSENSE取締役 MANAさん(右)と筆者(左)
「自分は何をしていると思っていますか?」
「今のお客様との関わりには満足していますか?」
「仕事をする中での喜びはなんですか?」
たくさん質問を受けました。どれも本質的すぎて、考えたことがないことばかり。
日々、仕事に迷いはないんです。仕事もたくさんあるし、やらなきゃいけないこともたくさんある。そして、それは辛いことではないんです。
だから、逆に考えることがなかった。こういうことを考えるときって、たいてい迷って、悩んでいるとき。そして、その頃には既に辛くて、けっこう手遅れなんですよね。
順調だと思っている今だからこそ、しっかり考えないといけないんだ。
答えながら、そう思いました。
いつか辛くなったときのために。いつか折れそうになったときのために。なぜぼくは今、この仕事をしているのか。何を求めて、生きているのか。それを確認する作業でした。
「大塚さんの目標は何ですか?」
あれ?俺の目標って、何だった?
以前はありました。「ライター業でメシを食えるようになること」です。そして、それは達成しました。でも、その次の目標がなかったのです。
ただ、ぼくの口からはこんな言葉がスラスラ出てきました。
「情熱ある人たちを応援する仕事で、生きていきたいです」
俺、いつの間にそんなことを考えるようになっていたんだよ。独立してからの2年半でのたしかな変化を感じた瞬間でした。
メーカーのプロモーション企画などに向いている
お話を聞いてくださった、山本さんにぼくが話したことから、どのように感じたかをうかがいました。
・プロデューサー気質
・今あるものを売り直すような仕事は適性がある
・メーカーなどと組めるとすごく強そう
・事例が増えると面白い
・プロモーション企画の仕事にも適性がある
・企画顧問 + ライティング料
・取材、SEO、クラファンなど、それぞれにサービスを作っておくと良い
「企画する力を記事執筆にだけ使うのは、もったいないと思いますよ」
ぼくの記事をたくさん読んでくれている山本さんから、そんなことを言ってもらって、とても嬉しかったんですが……。
企画する力を記事執筆にだけ使うっていうか、ぼくは記事のために企画しているわけで。記事を面白くするために、企画を頑張っているわけですから、なんかしっくりこない。
「大塚さんって、ライターなんですか?」
え、いや、ライターです。
あれ?
でも、俺が「ライター」なんて、誰が決めたんだ?
べつに俺、ライターじゃなくても良くない?
「大塚さんの本質はライターじゃなくて、企画屋だと思います。」
ぼくの中に積み上げられたものが、一気に崩れ落ちる感覚がありました。でも、めちゃくちゃしっくりきています。そうか。べつに俺、ライターじゃなくていいんだ。
……というところで、1回目の打ち合わせが終わりました。2回目の打ち合わせはどうなるんだ。リブランディング、面白すぎるだろ。
2回目もドキュメンタリーでお届けします。え、俺、ライター廃業?
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