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noteには書きたいことを、書けばいい。でも、なんで書きたいの?

世の中には「書きたいことを書いてはダメだ」という人がいる。

こんなタイトルをつけておいてなんだが、これは僕も賛成だ。とっても読んでもらいにくくなる。ダメとはあまり言いたくはないが、読んでもらうことを考えると、書きたいことをただ書いてもダメなのだ。

……「ただ書くだけ」ではダメ。つまり、ちょっと気をつけて書くんなら、書きたいことも書いていい。ちょっとって、何に気をつけるのかというと、これだ。

書きたいことの言語化を始める前に
書きたい気持ちの言語化をしよう

もうとにかくこれ。これに尽きる。ここをしっかりやるだけで、文章を書く目的が明確になる。もう一度言う。

書きたいことの言語化を始める前に
書きたい気持ちの言語化をしよう

なぜ、あなたは書きたいのだろう。

あなたの「書きたい」という気持ちは宝物だ。オリジナリティの原石だ。

この世の中でとあるテーマをあなたが「書きたい」と思ったことこそ、最強の個性である。

その気持ちと正しく向き合い、原石を磨く人間はあなたしかいないのだ。「書きたい」という気持ちを大切にしてほしい。書く前に一度考えてみてほしい。

なぜ、私は書きたいのだろう。

①書きたい気持ちの先に読み手がいるパターン

・誰かに自分の想いを伝えたいから
・誰かに自分の体験を笑ってほしいから
・誰かに自分の文章を面白いと思ってほしいから

「書きたい」と自分勝手に思っていたつもりだったのに「なぜ書きたいのか?」と突き詰めて考えると「読み手」がいるパターンは多いと思う。

書きたい気持ちの先に読み手がいるのであれば、その読み手に照準を合わせて書こう。「読み手になんか合わせなくていい、書きたいことを書こう」ではダメだ。なぜなら、あなたの書きたいという気持ち、意図が達成できないから。

書きたい気持ちの先に読み手がいるのであれば、読み手に照準を合わせることこそ、書きたい気持ちを達成することになるのだ。

読み手の想像はできる限り明確にしていこう。別に何かテンプレに合わせて書く必要はない。「こんな人に伝えたい」というのを思いつく限り、箇条書きにするだけで構わない。あなたが浮かんだ読者像をどんどん箇条書きにしていこう。多ければ多いほど良い。

ちなみに、できあがった読者像が「こんなヤツいねえだろ。笑」でもオッケーだ。そんなどこにもいなさそうなヤツにわざわざ文章を書こうとしているだけで、けっこう面白い。書きたいんだからしょうがない。読む人が少なそうなのに、ペンが動く熱い気持ちが、面白い文章を生む。

僕の事例を紹介する。

なぜ書きたいか?→吉田拓郎がつくる楽曲の魅力をしっかり言葉にして伝えたかったから。

誰に伝えたいか?→誰かとの会話など、なにかの拍子で吉田拓郎を知り「これから吉田拓郎を聞き込んでみようかなあ」という10代~30代の男女。(そんなヤツいねえだろ!)…でも書いておきたい。一人でも伝わればいい。自分自身も言語化したい気持ちもある。

実際に起きたこと

50代以上の吉田拓郎ファンからの熱烈な共感を受けて、記事は拡散。130スキを記録し、公式noteに紹介された。狙いとは違うが、記事制作時の「誰に伝えたいか?」が明確だったことで、文章がはっきりした。吉田拓郎ファンからは「こんな目線で楽曲と向き合ったことがなかった」「これまでの拓郎が好きという気持ちが言葉になっていてスッキリした」「僕も触発されて記事を書きました」などの反応をもらった。


②書きたい気持ちの先に読み手がいないパターン

・自分の気持ちを言語化したいから
・書く行為で気持ちを整理したいから

「書きたい」という気持ちを突き詰めて考えても、読み手がいないケースもあるはずだ。「自分のために書きたい」ということ。これだって、全然アリだ。

ただ、読み手を意識してはダメだ。ただ、自分自身のために文章を書こう。しっかり、気持ちを言語化し、整理しよう。

自分自身のための文章化がしっかりできていると、意外と読まれることもある。なぜなら、あなたみたいな想いの人も世の中にいるからだ。「この人、まるで俺だ」みたいな感じで、とてつもない共感を生み出すケースもある。また、書き手の体温が伝わって、記事に没入感を生み出し、とてつもない臨場感を与えるケースもある。これは狙ってはできないことだ。こういう大ホームランもあるのが、この「読み手がいない」パターン。これも面白い。

僕の事例を紹介する。

なぜ書きたいか?→B'zの稲葉さんがコンサートで声が出なくなったが、そんな絶体絶命のトラブルであるにも関わらず、大観衆の前で堂々とそれに向き合い全てを曝け出した姿に感動した。今の熱い気持ちを何かに書き残しておいて、あとで自分でも読み返したい。当時、僕はブログやnoteをやっておらず、書きたいことは匿名ダイアリーに投げ込む習慣があった。ライブ帰りの電車の中、スマホで思うがままに書いた。

誰に伝えたいか?→自分が読み返したい。誰かに伝えるという気持ちはない。

実際に起きたこと

はてなブックマークが約1400。Twitterでも大拡散し「B'z稲葉氏」「人生最大のピンチ」がTwitterトレンド入り。

たくさんの方々が言及したおかげで、自分が書いた文章の中でもっとも日本中の人々に読まれた記事になった。匿名ダイアリーだけど。


マジで書きたいことをマジで書けばいい

でもそのかわり、自分の「書きたい」という気持ちとは、しっかり向き合ってほしい。もっと楽しくなるかも。

ちなみに僕は、いろいろあるけど。辛いこともあるし、めんどくせえこともいっぱいあるけど、やっぱり書きたいと思ってしまう。

書きたくないけど、書きたい。書きたい。いろいろひっくるめて、やっぱり書くのが楽しい。

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