見出し画像

メンタル不調者の増加は、どこかで頭打ちになるのか?

まずはメンタル不調の定義を共有します。

メンタル不調
精神及び行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず、ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康、社会生活及び生活の質に影響を与える可能性のある精神的及び行動上の問題を幅広く含むもの。
(出典:厚生労働省)

要するにストレスによって心身の精神的・物理的な行動が影響を受けている状態です。

メンタル不調は病気ではなく、心身の状態を指す言葉だと認識されると、メンタル不調者への合理的配慮も行いやすいと思われます。

現代はストレスで溢れているだけでなく、私たち自身も過去の人類史上もっともストレス耐性がないのかもしれません。

それは、心が弱くなったということではなく、豊かな生活が当たり前になった副作用と考えることが出来るかもしれません。

デジタルネイティブ世代が、Wi-Fiの届かない環境にストレスを感じる、というのも豊かさが新たなストレッサー(ストレスを引き起こすもの)を生み出している好例かもしれません。

ということで、今回はメンタル不調について書いてみようと思います。

最後までお付き合いいただけると幸いです。

ストレス・色鉛筆・赤い鉛筆・文字・筆圧・圧迫・メンタル

ーーーーーーーーーー

私も過去にストレスによって体調を崩したことがあるのですが、私たちのストレス反応には、個人によって精神的に影響を受けやすい人と、身体的に影響を受けやすい人に大別できるのではないでしょうか?

私の場合は自律神経失調症というカタチで出現したので身体的影響だったと思います。

個人的な見解で恐縮ですが、身体的影響を受けやすい人の方が、ストレス耐性は高いように感じています。

因果関係が明確だということは、効果測定を行いやすいと考えるからです。

例えば、強いストレスを受けるたびに胃痛が現れるということは、胃の痛みがなければストレスは軽微である、という仮説を立てることが出来ます。

しかし、精神的影響という目に見えない状態になると、多くの場合は出現する症状と原因となるストレスの因果関係は不明確になりやすいのではないでしょうか?

ある日突然、立っていられないほどの目眩に襲われた場合、その場でストレスを受けたのではないとしたら、まず疑うのはメンタル不調よりも体調不良でしょう。

「氷山モデル」という考え方で応用できますが、顕現する(目に見えて現れている)症状を物理的に抑えても、状態改善は難しいでしょう。

メンタル不調者の中には、あまり効果のない頭痛薬や整腸剤を大量に処方されている方もおり、結果的に状態改善のないまま、副作用によってさらに状態が悪化するケースもあるでしょう。

メンタル不調者にとって、有効な改善案とは何なのでしょうか?

ボード・黒板・チョーク・階段・キャリアステップ

ーーーーーーーーーー

一般的には、カウンセラーやセラピストによる面談をはじめ、生活環境の改善、規則正しい生活習慣の推進などが挙げられるでしょう。

どれも有効ではありますが、これらは個人によって効果が大きく違います。

特に生活環境の改善では、明らかに職場がストレッサーであったとしても、経済的事情などにより、そう簡単に環境を変えることが出来ないケースもあります。

そこで、noteでも多くの方が取り組んでいますが、メンタル不調に陥る前からの自己啓発や健康習慣という観点が大きな抑止力としての効果を期待されています。

しかし、中には健康習慣の向上の過程をSNSにアップするなど、自らストレス要因と行動を紐付けてしまい、メンタル不調を未然に防ぐはずの行動が仇となってしまうケースもお見受けします。

このように、ストレスやメンタルという言葉は、私たちの日常で当たり前に使われる言葉でありながら、意外と自分自身とはリンクさせていない人も多いのではないでしょうか?

そして、その比率が一定数を保っている以上、メンタル不調者は増え続けることでしょう。

改善や解消のための行動がストレスになるケースも、今後さらに増えるように感じています。

グラフ・右肩上がり・上昇・棒グラフ・成長・曲線・カーブ

ーーーーーーーーーー

さて、ここまで問題提起はしてきましたが、果たして頭打ちとなることはあるのでしょうか?

個人的に乱暴な見解ではありますが、現在のメンタル不調により職場退職される方の割合は、おおよそ500人に1人だと言われています。

多いと思うか少ないと思うかはあなた次第ですが、現在、職場環境等で強いストレスを感じていると答えている人の割合が全体の約60%存在するというデータもあります。

極論、5人に3人はメンタル不調予備軍という現状から、労働者の過半数が何らかのメンタル不調を患った経験を持った時点で、罹患者によるピアサポート体制が確立され、国や自治体の施策ではなく、個人での意識レベルの飛躍的上昇が見られるようになるのではないでしょうか?

もちろん、この数値は悲観的に見積もっており、このような惨状にならないためにも、まずは私たちが自身の状態を知り、どんなことにストレスを感じるのかを把握する必要があるでしょう。

そして、ストレスを緩和させる手段を見出すことで、メンタルバランスは健康に保たれるのだと思います。

イラスト・男性・バランス・天秤・メンタル・ハート・精神・脳・心

ーーーーーーーーーー

ということで、今の私がメンタル不調に関して書けるのは、この程度のことでしょう。

ですが、現実として今後もメンタル不調者が増加することは明らかだと思います。

職業上、これからメンタル不調者のみならず精神疾患や精神障がいを患ってしまった方との接点が増えていく以上、このストレスと精神の領域とは私にとっての専門となるでしょうし、そうしなければなりません。

どこまでの情報をお届けできるか分かりませんが、noteを続けていく過程で、また改めて発信できるよう研鑽していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の投稿は以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?