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ケンヨウ
2022年6月28日 23:29
友人と、ある焼き鳥屋に入って、カウンターで近況を話していた。目の前の焼き台からもくもくと煙が出るのを見ながら、肉の焼ける音と香りに腹が減ってきた。レモンサワーをチビチビと飲みながら、鳥の焼ける匂いに、ほんのり酔っていた。すると、ややけたたましい声が入口の方から聞こえてきた。女性3人組が僕らの横に陣取る。「まじ、部長ありえな〜い」 なんていうありがちなOLの仕事帰りの会話が耳に入った。鳥の焼け
2022年6月7日 16:02
「僕、普通になりたいんですよ」帰宅途中のコンビニでコーヒーを買って、イートインスペースでひとりキンキンに冷えたコーヒーをすすった。もうずいぶん前のこと。大学卒業後、就職なんて普通の人がするもんじゃないと、特に当てもなく、コンビニでバイトをしていた僕は、いつも夜勤が同じになる19歳の彼とレジの前に立っていた。有線から流れる氷川きよしのズンドコ節が悲しく響く、深夜の客のいない店内で、急に彼が