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【Ramsey Model の分析✨】どのように1人当たり消費が最大化されていくのだろうか?上級マクロ経済学 2023/11/09

Introduction:大学院レベルのマクロ経済学を修めたい💛


経済学部に通う私も
いよいよ大学最終年になり
学問に全力を注ぐ時間も限られてきました👍

「知は力なり」という言葉を信じて
残りの大学生生活を満喫したいと思います

学部レベルのマクロ経済学は、個人的によく理解できたつもりです
しかしながら、本当の経済の動向を理解するには、学部レベルの知識ではお話になりません

だからこそ、大学院レベルのマクロ経済学を自習したいと思います
私は大学院進学を検討していた時期もありましたが、いろいろな要素検討の結果、学部での卒業ならびに社会で勝負することを決断しました

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

先行研究の論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
学習の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
自分の知識を1%でも、定着させ
誰にでもわかりやすい解説をアウトプットできるように努めていきたいと思います

私がこれからアウトプットする
大学院レベルのマクロ経済学の学習記録を
どうぞご愛読ください📖

今回の参考文献:DESG Model📚

マクロ経済学の有力な分析手法としてよく用いられるモデルに確率的動学一般均衡(dynamic stochastic general equilibrium;DSGE)モデルがあります

このモデルについて、これから簡単に解説を行きたいと思います

URL:https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11539153/www.esri.go.jp/jp/archive/new_wp/new_wp040/new_wp031.pdf

こちらのサイトを参考文献として
動学的確率的一般均衡モデルの解説を試みたいとおもいます
大学院レベルのマクロ経済学をご堪能ください💗

動学的確率的一般均衡モデルの導入

今回の投稿は、モデルの概要ならびに説明に使用する記号を丁寧に説明することを目的としています
動学的なモデルであるため、第t期の動態を考えていくことになります
したがって、添え字のtによってt期の変数などを表記することにしましょう
使用する記号は、以下の通りです📝

$$
DSGE   Model  Variables  \\  
L_t= Population  of   term  t\\
w_t =  wage  rate \\
w_t L_t =  Labor   Income\\
---------\\
K_t =  Asset  of  household \\
r_t =  Interest  rate  \\
r_t K_t = Asset  Income\\
P = Price  … P=1  standardized \\
Y_t = GDI or  Production  Function\\
A_t =   Technology   Shock\\
--------------\\
Representative  Household  \\
C_t = Consumption\\
S_t = Savings\\
ρ= Subjective  Discount  rate  \\
δ= Capital  Depletion  rate
\alpha= Distribution  Share \\
\beta = Parameter >0
$$

また、モデル内では、人口一人当たりの変数に着目します
これらの変数を「小文字」で表記すること
にしていますので、ご留意くださいね

$$
Per  capita  variable\\
divided  by  L_t \\
--------\\
n_t = Population  Growth  Rate\\
k_t = Capital  per   preson\\
c_t = Consumpution   per   preson\\
--------\\
u(c_t) =  Utility  Function  per  preson\\
y_t=  Production   per  preson\\
$$

また、新たな記号が登場したら、随時定義して解説します

こちらの投稿にて、DSGEモデルのイントロダクションを解説しておりますので、ぜひご確認ください💗
なお、前回の記事はこちらになりますので、お復習いにご活用ください👍

Ramsey Model の分析

前回の投稿でも確認しましたが、Solow Modelとは異なり、ラムゼーモデルでは1人当たりの資本ストックktだけではなく、1人当たりの消費ctの時間を通じた変化にも焦点を当てて考えることにより議論が展開されます
まずは、1人当たり消費ctの時間を通じた変化を定式化し、ラムゼーモデルから得られるインプリケーションについて理解を深めていきましょう

まずは、以前の記事で確認した、家計の生涯にわたる効用最大化問題ならびに、効用関数を対数 In(c)で定式化した際のオイラー方程式について確認しましょう📝

$$
Lifetime  Utility  Optimization \\
  \\
Max:\displaystyle\sum_{t=1}^∞\frac{u(c)}{(1+ρ)^{t-1}}=u(c_1)\\  +\frac{u(c_2)}{1+ρ}+\frac{u(c_3)}{(1+ρ)^2}+\frac{u(c_4)}{(1+ρ)^3}…\\
  \\
s.t.  Budget  Constraint \\
 \\
(K_{t+1}/L_{t+1})(L_{t+1}/L_t)-K_t/L_t \\
=[r_tK_t+w_tL_t-C_t]/L_t\\

(1+n)k_{t+1}-k_t=r_t k_t +w_t -c_t \\ \forall{t}=1,…∞
\\     \\
Euler  Equation  \\   \\
\frac{c_{t+1}}{c_t}=\frac{1+r_{t+1}}{{(1+ρ)}{(1+n)}}…(1)\\
 \\
where, u(c)≝In(c_t)
$$

上で定式化し得られた(1)式こそ、人口成長率(n)を考慮に入れた
ラムゼーモデルにおけるオイラー方程式になる
のです

なお、簡略化のために家計の効用関数を対数関数In(c)と
特定化すると、オイラー方程式は次のように
表されることになることを以前確認しましたね📝
(1)式を使って、ctの時間を通じた変化を考察します

まず、利子率rtについて、以前の記事で学習した関係式よりt+1期へとずらした関係性に書き換えると、k{t+1}の関数として表すことができるようになることを、以下で確認しますね

$$
Marginal  Productivity  of  Capital\\ \alpha(\frac{K_t}{A_tL_t})^{\alpha-1}=r_t\\     \\considering  the  t+1  term, \\\alpha{k_{t+1}^{\alpha-1}}=r_{t+1}\\    \\{k_{t+1}^{\alpha-1}}  is  simply   decreaseing  for  k_{t+1}
$$

このような利子率に関する動学的な1人当たりの資本蓄積関数を得た結果、ラムゼーモデルにおけるオイラー方程式は、以下のように書き換えることができるのです

$$
\frac{c_{t+1}}{c_t}=\frac{1+\alpha{k_{t+1}^{\alpha-1}}}{{(1+ρ)}{(1+n)}}…(1)'
$$

(1)'式より、第t期の消費と次期にあたるt+1の消費における変化は、以下に示すようにt+1期における1人あたり資本ストックに依存した形で決定されることになるのです📝

$$
(a)1+\alpha{k_{t+1}^{\alpha-1}}>{(1+ρ)}{(1+n)}\\
⇒c_{t+1}>c_t\\    \\
(b)1+\alpha{k_{t+1}^{\alpha-1}}={(1+ρ)}{(1+n)}\\
⇒c_{t+1} =c_t\\    \\
(c)1+\alpha{k_{t+1}^{\alpha-1}}={(1+ρ)}{(1+n)}\\
⇒c_{t+1}< c_t
$$

上記における  a~c の場合分けにおいて、(b)の等式を満たすt+1期における1人当たりストックの値は、1つに定まります
これを定常状態(Steady  State)として、k*と表記することにします
すなわち、以下の関係式が成立することになるのです

$$
1+\alpha{k^{*\alpha-1}}={(1+ρ)}{(1+n)}…(2)
$$

ここで定常状態であるk*の表記を使うと、1人当たり資本ストックの関係性による場合分けが成立するのです
ここで、1人当たり資本ストックktの関数は、1人当たり資本ストックktに対して単調減少関数であることを活用します

$$
(a)k_{t+1}< k^*\\
⇒c_{t+1}>c_t\\    \\
(b)k_{t+1} = k^*\\
⇒c_{t+1} =c_t\\    \\
(c)k_{t+1} > k^*\\
⇒c_{t+1}< c_t
$$

なお、ここでご留意いただきたい点は、t+1期の資本kt+1が上記の場合分けにおける基準になっていることです
しかし、コブダグラス型生産関数より導出されたt期における資本の限界生産性が、t期の利子率に等しくなるという利潤最大化条件のひとつより、説明するには第t期の1人当たり資本ストックktが、場合分けの基準にならなければなりません💦

$$
(1+n)k_{t+1}-k_t=k_t^{\alpha}-c_t…(3)
$$

上記の式より、kt を所与として、ctが決まるとすると、kt+1が決定されることが確認できますね
すなわち、kt+1はt期の消費(ct) の選択に影響されるわけですが、そのkt+1を場合分けとしてt+1期の消費とt期の消費の変化を分析することは、時系列的に少し煩雑な議論となってしまいます
このため、t期の消費から影響を受けないt期の資本ストック(kt)を場合分けの基準として用いるのです📝

1人当たり消費の通時的変遷過程

そこで、以下の2式を組み合わせた結果、(b)の等式は以下のように表すことができるのです

$$
this  relationship \\
k_{t+1}= \frac{k_t^{\alpha}+k_t-c_t}{1+n} \\  \\
and  combining  the  formula (2)\\
1+\alpha{k^{*\alpha-1}}={(1+ρ)}{(1+n)}\\  \\Finally , we  get\\  \\1+\alpha[\frac{k_t^{\alpha}+k_t-c_t}{1+n}]^{\alpha-1}=(1+ρ)(1+n)…(4)
$$

(4)式の右辺の値は一定なので、等式の性質より左辺の値も一定である必要があります
したがって、左辺の大括弧の値も一定の値 k*でなければ、関係式が満たされません
したがって、t期の1人当たり消費とt期の1人当たり資本ストックktに関して、次の式が成立するのです

$$
Important  Relationship\\    \\
(k_{t+1}=)\frac{k_t^{\alpha}+k_t-c_t}{1+n}=k^*\\
⇒c_t=k_t^{\alpha}+k_t-(1+n)k^*…(5)
$$

このような(5)式を得た結果、また以下のような場合分けが成立することになるのです📝

$$
(a)k_{t+1}< k^*\\⇒c_t>k_t^{\alpha}+k_t-(1+n)k^*\\
⇔c_{t+1}>c_t\\    \\
(b)k_{t+1}= k^*\\⇒c_t=k_t^{\alpha}+k_t-(1+n)k^*\\
⇔c_{t+1}=c_t\\    \\
(c)k_{t+1}> k^*\\⇒c_t  < k_t^{\alpha}+k_t-(1+n)k^*\\
⇔c_{t+1} < c_t
$$

この関係を図解でイメージすると以下のようになります

図15-1

右上がりの曲線は式(5)を表しているグラフです
しかし、この曲線は(b)の1人当たり消費の不変の場合、すなわち動学的に安定した状態を繋いだ軌跡に対応しているので、Δc=0 という表記ができるのです
Δc=0のグラフより左側の領域が(a)のケースに対応しており、時間を通じて1人当たり消費が増加する領域に該当します
反対に、Δc=0のグラフよりも右側の領域は(c)の場合に対応しており、時間を通じてt期の1人当たり消費が減少していくことになるのです

本日の解説は、以上とします
大学院レベルのマクロ経済学はやはり簡単ではありませんね😢

しかし、このレベルの議論を追求することで、もっと経済の動向や社会現象の本質的な問題、政策の整合性などがわかるようになってきます

だからこそ、大学院レベルのマクロ経済学の
概要や基本的な概念だけでも心得ておくことが賢明であるように思います💗

次回も引き続きラムゼーモデルの分析を継続し、1人当たり資本ストックktの動学的な分析について解説します🔥
ぜひ、大学院レベルのマクロ経済学をご堪能ください👍

付録:私の卒論研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

https://www.jcer.or.jp/j-column/column-saito/2022121.html


決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥


本日の解説は以上とします
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、今後とも宜しくお願いします🥺

マガジンのご紹介🔔

https://note.com/kens_reading1/m/mf1165c0b0cee


https://note.com/kens_reading1/m/mf5d541e6f8df


https://note.com/kens_reading1/m/m060f6cf44857

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚


最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

https://note.com/kens_reading1/n/naa75dd7b17f1

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

この投稿をみてくださった方が
ほんの小さな事でも学びがあった!
考え方の引き出しが増えた!
読書から学べることが多い!
などなど、プラスの収穫があったのであれば

大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
お気軽にコメント、いいね「スキ」💖
そして、お差し支えなければ
フォロー&シェアをお願いしたいです👍
今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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