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上海生まれの娘と僕は三角関係⑱

僕の娘は上海生まれ。

兄弟という感覚。

中国は長く一人っ子制度を採用してきた

近年廃止されたけど
2人目を考える家庭は少ない


規制以外の理由に
子育て費用が異常に高騰してる事

2人目を育てるには高い収入が必要
または今の一般的な教育を諦めるか

外国人には関係ない制度だけど
僕らも教育費の事もあり
二人目は考えていない

上海の友人で
僕と同じく国際結婚した夫婦がいて
男性は日本人で奥さんが重慶人(中国人)

その夫婦に息子がいる
僕の娘より2ヶ月早く産まれ
同じ成長を共にしてきた男の子

親も子もお互いに仲良く
僕らはよく家族で遊びに行き
子供達も生まれた頃からずっと
一緒にいるような仲

週末になると家で集まり
火鍋したり皆でワイワイ

6人で旅行にもよく行った
お互いの子供の成長を見てきた関係

僕の子は娘なので男の子がいたら・・・
友達は逆で女の子がいたら・・・

お互いにそんな会話をよくする

そして二人の子供は本当に
兄弟のように遊んでいる

女の子は一緒に何かしようと誘うが
男の子は自分がヒーローのように遊ぶ

だからよく喧嘩をしてる二人
と思えば
仲直りしてアイス食べてる

大人の僕らは鍋を囲み
いつも子育ての話が話題

それが
お互いに気分転換にもなる

お互い国際結婚で
同じような悩みをもつから話が合う

僕の妻の劉さん以外は皆、兄弟がいて
この中で劉さんだけ一人っ子

走り回る二人の子供を見て
劉さんは

兄弟がいるという感覚がわからない
と言う

劉さんのつぶやきは今の子育て世代の
意見でもある

お酒を飲み火鍋を食べ
ほろ酔いになり
TVの方を見ると

大声で叫び怒り笑う二人の子供

この子達も当たり前にように
兄弟がいない

それが今の中国の社会
兄弟もつ感覚がない世代


兄弟がいることが
健全で子供らしく成長してく為には
大事な環境だと感じている

兄弟がいれば自然と競争が生まれる
お菓子だって置いてては食べられる
ケーキだってジャンケンで決める

一人っ子ならなんでも自分の為に
用意されるから
我がままにもなりやすい

いくら親がしつけしても
兄弟のように接するわけじゃないから
子供にとっては強制になり
自己主張する為の知恵も減る

僕の娘は家で隠れんぼをする事はない

いつでもぬいぐるみのクマと遊んでる
娘にとってクマは兄弟みたいな存在

だけどぬいぐるみは
一緒に走ったり何かに答えることもない



兄弟がいたら
娘は性格も変わってたかな


兄弟がいるという感覚がわからない
と妻の一言

妻も娘も人生で兄弟がいる感覚を
持つことがない

いくら後悔しても
血のつながった兄弟は後から手に入らない

やはり親に何かあったり親が他界したり
僕自身に何かあれば頼れる存在

それは安心につながり
どこか心の支えでもある

僕が遠く親元を離れ
上海で暮らしてる事も
姉が親の側で生活してる
からでもある

大人になり姉とは揉めた事がない
年老いた親の事を考えたり
自分も歳を重ねるにつれ一人でなく
良かったと思えている

兄弟という感覚は僕にはあるけど
妻や娘にはない

親に何かあれば兄弟がいなければ
自分一人

それを想像すると孤独という
言葉がリアリティーに感じ怖くもなる
僕は弱い人間でもあると同時に気づく

娘に嫌われても
僕は娘の為にも長生きしてあげないと

いけない・・・んだと

子供らしく暴れ遊んでる姿を見ると僕は
そんな事を考えてしまった
上海で生活してなければ
娘に兄弟がいたかもとは今でも思う

兄弟という感覚

僕はたまに夢を見る
二人の子供と両腕をつなぎ
娘にひっぱられ
息子におされてる僕を妻が笑う

次生まれ変われば兄弟を持つ家庭を
妻と娘に体験させてあげたい

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