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事務職と管理職とIT - #8 仕事がわからない管理職たち

今日から管理職です。という日が来ました。

”でも、まいいか”と昨日までと同じ仕事をしようとしますか?

周りは期待しています。

どんなことから始めましょう?

職人から管理職になる

これまで一担当として技術職を任されていた職人が、ある日管理職を命じられ、すぐに職務を務め上げるのは非常に厳しい事です。

技術が卓越して、周りの人望があってもマネジメントの能力は別のものだからです。
会社は管理職を命じる前に、その人に「マネジメントの能力があるかどうか」を判断するか、もしくは、マネジメントできるように育てあげるか、をしなければなりません。

少なくともマネジメント能力がある人が管理職に就くべきなのです。

そんなことは分かっていても、中小企業は人材不足。育てる余裕もなく、組織を形成するために一定の勤続者をあてがわなければならないことがあります。

育てられずに技術者(専門職)が管理職になるとどのような事が生まれるか。

・部下は自分と同じことができると勘違いする

・できない事に怒る

・指導をめんどくさがる

・コミュニケーションを軽視する

もちろん元技術者でも立派な管理職の方は大勢いらっしゃいますので、ひとくくりにするのは失礼ですが、苦戦する管理職は職人気質の方が多いように思います。

だから、管理職なのに、本来のマネジメントがわからないまま

つい自分で動いてしまったり

余計な仕事を作ったり

部下を批判したり

など「管理職らしくない」行動をとってしまいます。

では具体的にどのようなすれば良いのか。

まず聞く

現在、部下が抱えている案件について把握しましょう。
聞けない管理職や何を聞けばいいのかわからない管理職がいます。

計画は立てているのか、
問題点と感じているのはどこか、
成果はなんなのか、
それは目的に沿っているか、
自分はどうしたいと思っているのか

尋ねる習慣がなければ朝礼のついでに一言、部下に報告させてください。

自分から聞くスキルがなければ「報告」するように指導してください。

報告

部下には仕事の進捗を「報告」するように義務付けてください。「報告」は義務です。してもしなくても良いものではありません。
その際、大切なのは頻度と方法を明確にしておく事です。
(都度、毎日、毎週/口頭、日報、メール、グループウェア、社内SNSなど)

新人でもベテランでも、これまでまともに報連相をやった事がない社員はコツがわからないので、どんなことを報告してほしいのか出来るだけ具体的に教えてあげてください。(事実、部下自身の考え、お客様の反応など)

また、自分からなかなか報告してこない場合はこちらから聞くべきです。
でも、報告してこない事を叱ることはしません。

報告がないときはだいたい「上手く事が運んでいる」からです。
しかし、尋ねたときに
「上手くいっていないんですよね」
と返ってきたら早く報告すべきだという事を教えます。
また、報告する、しないを自分で判断させないようにしてください。

さらに一度言ったからとすぐに
”自分に都合のいいように報告が来る”
わけではありません。
なんどでも指導は必要です。

報告がなければ予測・判断・指示・決定・助言が何もできません。
これらをするために管理職は存在するのですから。

「報告」についてはまた別の機会で掘り下げます。

任せる

以前からの自分の作業は部下に任せましょう。
思い切って仕事を手放してください。
そして自分は部下ができない、
一つ上のステージの仕事をしなければなりません。
(予測・判断・指示・決定・助言、戦術の遂行)

忙しいから管理職の仕事ができないという事はありません。
これまで抱えていたものは指導しながら部下に新しい仕事として経験させてください。

なかなか仕事が手放せない方を見ますが、それは

・任せられる人材を育てていない
・手放す勇気がない
自分以外できないと勘違いしている

いずれかではないでしょうか。対処法としての答えは簡単です。
「この仕事を任せたい」といえばOKです。
話はそれからです。

褒める

たまに部下を褒めてください。
たまにでいいです。労う形でもいいです。
普段できているところを褒めてください。
報連相を受けたり、仕事を任せるようになると自然と褒めることができるようになります。

パソコンばかり見るのではなく、部下の仕事内容を見てください。
自分の作業に追われないでいいように部下に任せてください。
たまにチェックついでに手伝ってあげればチーム力も上がります。

私自身、驚かされたのが、経営者・社長の方が部課長より社員をよく見ていることがあるということです。
「昨日は遅くまで大変やったな」
「この間の案件はでかした!」
「取引先の○○さん、元気やったか?」
こんな感じで声をかけられるとテンション上がるんですよね。

まとめ

管理職になる事、肩書が変わる事、は自分の行動を変えるという事です。

これまでと同じ仕事をやっていて、給料だけ上がるわけがないのです。

抱えている作業は部下の新たな経験として引継ぎ、自分は新たなステージで企業戦略に伴う戦術の遂行、予測・判断・指示・決定・助言、に注力する事が管理職となった自分の新しい役割で、部下には部下の役割を遂行してもらう必要があります。

平社員の頃、「課長や部長はなんの仕事をやっているんだろう?」と想像もつかなかった事を覚えています。そして後に、”部長や課長大変だな~”と思い知らされました。

反対に、平社員でも簡単に想像ができる仕事をやっている部長や課長だったらどう思っていたでしょうか。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。

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