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"キャラクターを起てろ!"劇画村塾第四期生

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数々のクリエイターの出身母体となった"小池一夫劇画村塾"。その第4期生である筆者の業界回想録です。
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2022年11月の記事一覧

"キャラクターを起てろ!"劇画村塾第4期生 第3章〈2〉

"キャラクターを起てろ!"劇画村塾第4期生 第3章〈2〉

<麻雀ができもしないのに麻雀劇画の連載を引き受ける〜小池一夫先生と石ノ森章太郎先生の言葉、そして狩撫麻礼先輩のラスタな説教>

 相変わらず都立大学の安アパートで悪戦苦闘を続けていたが、ある日突然、
「『コミック劇画村塾』、残念ながら休刊!」
 という話が飛び込んできた。
「え! マジ? なんてこった……」
 大好きな作品も掲載されていたし、何よりも自分がデビューした雑誌だけに、ひじょうに残念だ

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"キャラクターを起てろ!"劇画村塾第4期生 第3章〈3〉

"キャラクターを起てろ!"劇画村塾第4期生 第3章〈3〉

<"都立大学漫画血風録"の始まり〜いつの間にか編集者さん達や漫画家さん達とのコネクションが加速度的に増えてゆく>

 狩撫麻礼先輩&たなか亜希夫先輩コンビの『ルーズボイルド』は、残念ながら、何回か話を重ねたところで終わってしまった。(未だ単行本化もされていないはずで、なんとも勿体ない)
 『ルーズボイルド』の担当編集者はHさんという人で、やはり我々と同じく都立大学の住人だった。 根っからの漫画編

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"キャラクターを起てろ!"劇画村塾第4期生 第3章〈4〉

"キャラクターを起てろ!"劇画村塾第4期生 第3章〈4〉

<土山しげる先生との出会いと想い出〜”職業物”"グルメ"漫画への原点>

 都立大学時代、決して忘れることのできない出会いのまず一つ目は、土山しげる先生とのそれである。

 最初のきっかけがどうだったか、不覚にもまったく記憶にない。
 どこかの出版社のパーティで知り合ったか、編集者のどなたかが紹介してくださったか、そのどちらかではなかったかと思う。
 ただ、土山先生の御名前自体は、雁屋哲先生と組

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"キャラクターを起てろ!" 劇画村塾第4期生 第3章〈5〉

"キャラクターを起てろ!" 劇画村塾第4期生 第3章〈5〉

〈"アクション漫画のスーパーエース"猿渡哲也先生との出会いが、さらなるステップアップに〉

漫画原作の仕事でなンとかかンとか食えるようになってからも、スタジオ・シップ本社へは、ちょくちょく顔を出し続けていた。
 小池先生のマネージャーさん達や前出の社員のOさん、アシスタントさん達の交流が楽しかったし、たまにピンチヒッター的に短編読み切り原作の仕事なども依頼されたからだ。
 何よりもたまに小池

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