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日本人、英語しゃべれない問題

 というわけで、今回は永遠のテーマ、日本人の英語話せない問題について書こうと思います。

 まずまことしやかにささやかれているヨーロッパ諸国の人は英語が喋れるという噂。これはもうびっくりするほどの嘘。確かにうまい人の多い国も存在するけれど、やっぱり基本的にはうまくはない。たしかに、英語と同じ単語があったり似ている単語があったりする言語の人たちは語彙は少し多かったりするものの、やっぱりフランス人・イタリア人・スペイン人などヨーロッパといえば最初に出てくるような人たちはみんなまったくうまくはない。

 なのになぜ、ヨーロッパの人は英語がうまい、こんな都市伝説がうまれてしまったのか?

 これはぼくの考察では、それは英語がうまいのではなくとにかくしゃべることで拙いながらも考えを伝える能力が高いことにある。いずれの国の人も、みんなしゃべるしゃべる。でも実は英語は下手くそだし、文法もめちゃくちゃでも彼らは止まらない。逆に日本人はまったく喋ろうとしない。つまり日本人は英語を喋れないのではなく、喋らないんではないか。

 やはりふだんから様々な人との会話に慣れているヨーロッパ人は日本人と比較してやっぱりコミュニケーション能力が高い。コミュニケーション能力の低い人は英語に限らず、会話が下手である。それが自由自在に使える母国語でないとすればなおさらだ。やっぱりコミュニケーション能力の高い人は、語学力に関係なく伝える能力が高い。ヨーロッパの人はこの能力が異常に高い人が多い。それもそのはず、大陸でつながっているわけで、それぞれの国を移動する人も多く、同じ国の人以外にコンタクトする機会も多いわけだ。
 翻って日本人は島国なので、内向的で自国以外の人とコンタクトする機会もそう多くない。
 そう考えると日本人の英語しゃべれない問題は、実はコミュニケーション能力の差に起因するものなんじゃないかと、ほとんどぼくは確信している。
 自国でもパーティーなどで知らない人と会い、コミュニケーションを行うのに慣れていて、さらに彼らは異なる文化を持つ人々との会話にも慣れているヨーロッパ人は、何について話せばいいのか、どう話せばいいのかを自然に知っている人が多いが、日本人は外国人を前にすると、文化がまったく違う上に共通点もなく、相手がどう反応するかもわからない。こうなると、何を話せばいいのかわからないっていう状態になってしまう人が多い。
 実際、言語の壁を乗り越えている日本人の語学留学生などは、やはりコミュニケーション能力が高い人が多いし、英語の点数は高い(単語や文法は知っている)のに英語が話せない人は、日本語で話した時もやはりシャイであり、コミュニケーション能力が低い人が多い。それもそうだろう。同じ文化を持つ人であれば、自由自在に使える言語という武器があるからこそ必要なコミュニケーションは乗り越えられているが、異なる文化の人に対して、コミニケーション能力の低い人はほとんど丸腰で戦わなければいけないわけだ。

 そもそも、会話が苦手なのに英会話はうまくいく、そんなわけがない。会話が下手な人が母国語以外で会話をしたらそれはもうひどいものになる。英会話というと違って聞こえるけれど、結局のところまったく同じ行為のわけで、あまりにも英語がしゃべれない人は言語に関係なく場数を踏んでコミュニケーションに慣れる、これこそが最大の近道なんじゃないだろうか。
 というわけで、日本人は英語がしゃべれない問題は、自身のコミュニケーション能力の低さを英語力の低さだと勘違いしていることにあり、英語を喋れないんではなく、会話をしようとしないことにあるというのが無学のぼくなりの見解だ。


 

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