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登山のいろいろ

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#ココヘリ

[無料]架空遭難 60代単独男性、川苔山からの下山で道迷い後滑落

[無料]架空遭難 60代単独男性、川苔山からの下山で道迷い後滑落

架空遭難とは?筆者が設定した遭難状況について考えることで、どんな目に遭うのか?どうしたらよかったのか?どうしたら助かるのか?をシミュレーションする試みです。

今回の状況60代男性単独

4月中旬の水曜日

当日の天気は晴れ、翌日の予報は雨

川苔山から真名井北稜を下山予定(赤い線)で下山中に登山道を外れたらしいが、どこにいるのかは分からない

携帯は繋がらない

地図とコンパスはあるがGPSは無

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[無料]架空遭難 中高年2名、天狗岳の下りで道迷いから行動不能

[無料]架空遭難 中高年2名、天狗岳の下りで道迷いから行動不能

架空遭難とは?架空遭難とは、こんな遭難が起きたらどうする?当事者だったらどう行動するだろう?自分だったらどうだろう?と想像することで、山岳遭難を疑似体験してみようという試みです。

今回の条件50代男1名、60代女1名

1月中旬の八ヶ岳、天狗岳

前日は小屋泊して翌朝7時に出発

天気は曇り、強風(強風はだいたいいつものことです)

8:50に西天狗に登頂後稜線に戻り、途中で天狗の奥庭方面に下山

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[無料]家族が登山で遭難したら?そして、自分が行方不明にならない方法

[無料]家族が登山で遭難したら?そして、自分が行方不明にならない方法

家族が登山に行って帰ってこなかったらどうしたらいいのかをまとめます。え?低い簡単な山にしか登らないから関係ない?とんでもない!低い山でも十分人は死にます。標高300mの山だって落差10mの崖はいくらでもありますし、5mでも落ちたら怪我か死亡のリスクがあります。50cmの段差でも十分怪我をします。低山でも行方不明になったら探すのはとても困難です。遭難リスクが無い山などありません。

1.本人に連絡を

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[無料]2022年の山岳遭難概況雑感

[無料]2022年の山岳遭難概況雑感

2022年(令和4年)の山岳遭難概況が警察庁から発表されました。

ダウンロードは↓から。

https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/r04sangakusounan_gaikyou.pdf

過去の分は1年経つと見られなくなってしまうのでダウンロードして手元に置いておきましょう。

まとめると遭難件数は3015件、遭難人数

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[無料]登山の行方不明者を探すデバイスいろいろ

[無料]登山の行方不明者を探すデバイスいろいろ

登山で行方不明になってしまった人を探すのはとても大変です。どの山のどのコースに行ったのか分かればマシで、それすら分からないと、監視カメラや交通機関の残された情報を元に捜査するところから始めなければいけません。

それをサポートするのが各種デバイス(端末)ですが、特性を理解していないと正しく使えません。今回は、私が持っているデバイスを中心に、それぞれの特徴、利点、欠点、使い方などを解説します。

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[無料]登山者&家族が登山をする人は今すぐ全員やっておくべきGoogleマップの位置共有

[無料]登山者&家族が登山をする人は今すぐ全員やっておくべきGoogleマップの位置共有

登山において最も悲劇的な遭難の一つが『行方不明』です。事故で怪我をしてもどこにいるのか分かっていれば助けようがありますが、行方不明になってしまうと、まずどこにいるのか探さなければいけません。

どこの山のどのコースに行ったのか分かればまだマシで、どこに行ったのか分からなければ公共交通の防犯カメラを探したり、乗って行った自家用車やレンタカーを探すところから始めなければいけません。

何日も登山口で放

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[無料]遭難したらじっとしてるのが正解?

[無料]遭難したらじっとしてるのが正解?

よく、山で遭難して助かった人について「動かなかったから生還できた」と言われる事があります。果たしてそれは本当なのか?

そもそも、動いて助かった人は統計に出て来ないので…家族などが通報する前に自分で動いて助かった人は、遭難として報告されないので統計には出てきませんし、ニュースにもなりません。

自分が関わった山の事故も、骨折や捻挫などありましたが搬送が可能だった場合や自力で歩けた場合などは、セルフ

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[無料]5分で読める、遭難したらどうしたらいいか?問題

[無料]5分で読める、遭難したらどうしたらいいか?問題

遭難してしまったらどうしたらいいか?というのはよく話題になる話であります。沢に降りちゃダメだ、いや、沢を下れ、上に登れ、絶対に動いてはいけないジッとしてろなど、色んな意見があります。

今回は、それら『遭難したらこうしろ』に白黒つけます。

まず落ち着け遭難したらどうするか?動くのか留まるのかを考える前に落ち着いてください。事故や道迷いなど、恐怖を感じる状況になれば誰でもパニックになります。

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