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フリーランスはウェブ会議で顔出しするべきか。金融機関の視点で考えてみた。

ツイッターでこんな投稿を見ました。

初めてのWEB顔合わせで顔は映せないという個人事業主に仕事をお願いすることなんてあるの?

https://twitter.com/iwam_rock/status/1582562024436793344



これに対し、「自分は顔出ししなくても問題なく仕事をしている」「カメラONを強要されたくない」という趣旨の否定的なコメントもありました。
 
私は投稿者様と同じ感覚で、顔出しはしたほうがいいと思います。
というより、出したほうが有利でトクすることが多い。

 
そう思う背景には、金融機関で審査業務をしていた経験があります。
 

情報の量と信憑性が、信用に直結する

 
私はかつて消費者金融、今風に言えばカードローン会社で働いていました。
カードローンを専門的に表現すると、無担保信用貸し。

返済不能になったときの担保、つまり代わりに払ってくれる人や差し押さえができる不動産などはありません。

債務者が払えなくなったら終了です。



だからカードローン会社は「ちゃんと返済してくれそう」と信用できる人だけに貸します。
 
では、見ず知らずの人の信用度をどう見極めるのか。
それは情報の量と信憑性です。
 
勤務先名、業界、職種、年収、住所、家族構成などあらゆる情報とそれを裏づける書類(本人確認書類や給与明細など)を提供してもらい、信用に足るかを審査します。
 
現在は統計学にもとづくコンピューター審査が行われていますが、大昔は年賀状を何枚もらったかを聞いたり、自宅を訪問して玄関が片づいているかチェックしたりと、あらゆる角度から情報を収集して信用度をはかっていたそうです。
 
もし情報を出し渋ったら、審査する側は「虚偽申告をしているのでは」と疑い、融資を断ったり限度額を下げたりします。
 
こんな仕事を6年近くしていたので、情報開示が信用に直結するという感覚が染みついてしまいました。

だから私はウェブ会議のみでなくネット上では基本的にすべて顔出しをしています。
 

顔出しは「逃げませんよ」の意思表示


「カネを借りるのとフリーランスで仕事をするのを一緒にするな」と怒られそうですが、金銭のやりとりが発生する点は共通しています。
 
法人は所在地や連絡先を公表しており、仮にギャラ未払いが発生しても乗り込むことができます(空き部屋で法人登記をしたりと怪しい企業もありますが)。
 
一方、顔も本名も住所も明かしていないフリーランスが仕事をほっぽり出したら、発注側は連絡を取ることができません。
費やした人的、時間的資源が無駄になるだけです。


顔出しをしないフリーランスを警戒する企業は、こうなるのを懸念しているのではないでしょうか。
情報された提供があまりに少ないと、フリーランスが「逃げ道」を残しているように見えると思うのです。
 
顔出しをせずに真面目に働いているフリーランスから「そんな奴らと一緒にするな」とクレームが来そうですが、初めて一緒に仕事をする人が責任感があるかどうかを見極めるのはかなり難易度が高いです。

カードローン会社が何十年ものノウハウにもとづいて審査をしても、必ず一定数が返済不能に陥るくらいですから。
 
様々な事情があるはずなので、「絶対に顔出しをするべきだ」と強要する気はゼロですし、顔出しをしている人が優秀なわけでもありません。
 
しかし信用を得るには、顔を含めて自分のことをなるべく開示したほうが有利です。
私は経験の浅い、どこの馬の骨かもわからない無名のフリーランスコピーライターなので、せめて少しでも信用度を上げようと顔や事務所の所在地も公開し、「逃げも隠れもせず仕事しますアピール」を密かにしています。
 
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