浅川 恵司 / 旅行研究家

今まで「日帰り旅行」から「宇宙旅行」までさまざまな旅をプロデュースしてきました。これか…

浅川 恵司 / 旅行研究家

今まで「日帰り旅行」から「宇宙旅行」までさまざまな旅をプロデュースしてきました。これからは、旅のあり方、楽しみ方を提案していきます。特別な惑星「地球」に生まれた幸せを楽しむために。 (元旅行会社社長)

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惑星「地球」の旅 序章

 人類の宇宙への進出が少しずつ確実に拡大している。民間人が宇宙にいく事業も始まりつつあるが、私は十数年に渡り最前線でその販売やマーケティングを日本で進めてきた。  この旅行の背景には、宇宙は「特別なところ」という現代人共通の憧れがある。それは全く否定しようがないが、日本の著名な女性宇宙飛行士がこの言葉をこう言い直したことが忘れられなかった。  ご本人の言葉をその著書から直接引用しよう。  「私は、宇宙から地球に戻ったときに、そよ風、緑の香り、土の感触、すべてが美しく愛おし

    • NO32.「あるくみる・かんがえる」城巡りでボランティアガイドさん初体験 (2024年4月)

       現在、全国で12のお城にしか天守が残っていない。  そのうち、姫路城、松本城、松江城、彦根城、犬山城5城の天守が国宝に指定されている。  私はこのうち彦根城と犬山城にまだ行ったことがなかったので、この4月、桜の満開に合わせ近辺の歴史上の名所も合わせ列車で回った。  コースは1泊2日。安土まで行き1枚の切符で途中下車しながら戻ってくる。なかなか手頃なコースだったと自負している。  彦根城は特にその美しい庭園、玄宮園の存在がお城の価値を高めているという印象だった。  

      • NO31.「あるくみる・かんがえる」幸福度NO1の国に旅行しませんか?

         世界で最も幸せなのはどこの国だろうか?     是非その国に行ってみたいものだ。私の旅は自分の心が安らぐ場所を探す旅でもあるから特にそう思う。  先日、国連、オックスフォード大学、米調査会社ギャラップ社などが共同でまとめた「世界幸福度ランキング」が発表された。この調査は2012年より毎年行われており、143か国・地域が対象となっている。  次の6つのファクターについて、各国1000人にその満足度(10段階)を尋ね国ごとの幸福度を測定、過去3年間の平均でランク付けしている

        • NO30.「あるくみるさがす」奄美大島は“美食の島”だった (2024年3月)

           古希を祝う年齢になり、足腰など筋力の衰えを感じ始め、体重も減ったせいか冬の寒さがより身にしみ、体力が少しずつ落ちてきたことを感じるようになった。      もう買いたいと思う物もあまりなく、きれいな女性を見てドキドキすることも機会も少なくなった。  いろいろな欲望が少しずつ遠ざかりつつある今、決して衰えないものがひとつある。  それは「食欲」  食べる量はさすがにかなり減った。外食で食べきれず残してしまうことも増えているが、不思議とお腹の好き具合だけは昔とあまり変わらな

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        惑星「地球」の旅 序章

          NO29.「あるくみる・かんがえる」朝食ブッフェがなくなる日

           日本でも海外でも一定レベル以上のホテルの朝食はブッフェスタイルが多い。  目の前に並んだ沢山の料理を物色しつつ好きなものを好きなだけ食べれるので人気が高い。  旅行は贅沢さや非日常体験を楽しめることが魅力で、それを代表するもののひとつと言える。  ホテル側にとっては客寄せや差別化の効果がある。また料理人やサーブするスタッフの数も減らせるので効率面でもプラスがあると思われる。  双方にとってメリットがあるがその裏で多くの不幸も生み出している。  まず食品廃棄の問題がある。ブ

          NO29.「あるくみる・かんがえる」朝食ブッフェがなくなる日

          NO28.「あるくみる・かんがえる」そうだ皇居に行こう

           皇居は不思議でミステリアスな存在である。  果たして以下の3つの疑問に即座に答えられる人はどのくらいいるだろうか? 1. 東京の中心にありながら行ったことがない都民が何故多いのか? 2. 前身の江戸城の天守閣はなぜ今日まで再建されてこなかったのか? 3. 明治2年明治天皇が京都御所から江戸城(現皇居)に引越し日本の首都は東京になったが、この遷都の公式な決定や発表は今日まで全くなされていないのは何故か?  1についての私の答えは、「在京や近県の小中

          NO28.「あるくみる・かんがえる」そうだ皇居に行こう

          NO.27「あるくみるさがす」2023年これまでのベストプレイスを明かす

          「これまで行って最もよかった場所はどこですか?」とよく人に聞かれてきた。 2023年が終わるにあたりこれまでの時点の私のベストプレイスを海外と国内に分けて記しておきたい。   海外の添乗員もやっていた現役の頃は、お客様に「どこが一番お勧め?」と聞かれ、必ず「単純ですがハワイ」と答えていた。  ハワイの匂い、風、気候、雰囲気が、好きな人にはたまらない。私もそのひとりで、今まで添乗、商談、下見そしてプライベートで、数えると38回も行っている。146泊しているので5

          NO.27「あるくみるさがす」2023年これまでのベストプレイスを明かす

          NO.26 「あるくみる・かんがえる」イスラエル行きを諦めてフィリピンを選んだ訳(2023年12月中旬)

           戦乱により行けなくなったイスラエルの旅行をフィリピンに切り替えた。行先はセブとマニラ。45年ぶりの訪問になった。  セブは日本から直行便が飛んでいる数少ない海外オーシャンリゾートのひとつだ。私のカウントではそれらは12箇所*あるが、そのすべてを訪れて自分の心が最も安らぐ場所を探すことを目指しており、いつかセブに又行きたいと思っていた。  マニラは世界でも有数の大都市圏のひとつ。経済成長と人口の拡大、平均年齢の若さで伸び盛りのフィリピンを象徴する。私が趣味でやっている僅か

          NO.26 「あるくみる・かんがえる」イスラエル行きを諦めてフィリピンを選んだ訳(2023年12月中旬)

          NO.25 「あるくみる・かんがえる」ユーラシア大陸は戦いの地?

           12月はイスラエルとエジプトに行く予定だった。  隣同士の2つの国は、旧約聖書の時代やピラミッドができた紀元前何千年の頃どころか、我々の祖先のホモサピエンスが出アフリカをした10万年前から語りつくせぬ関係があったことだろう。  その悠久の歴史をこの目で見たく両方を訪れるツアーを探したがこれが不思議とどこにもなく、しょうがないので個人旅行を手配した。  その国際航空券を発券する3日前の10月7日、ハマスがイスラエルを攻撃し、数日後エルサレムなどの都市が外務省危険度2になり旅行

          NO.25 「あるくみる・かんがえる」ユーラシア大陸は戦いの地?

          NO.24 「あるくみるさがす」晴れと雨では100倍の価値の差(2023年9月中旬)

           2年前、伊豆大島の三原山に登ったが、雨と霧で全く視界が遮られ何も見れなかった。  その時は再度の登山を心に誓って苦行を終えたが、今週それを実行する時がきた。  翌日の天気予報も晴れマークが付き、台風や低気圧の恐れもなく、他の用もない暇な平日で、体調も問題なし。すべての条件がグリーンライトだったので、私は三原山登山に再度行くことを前日に決めた。  リタイヤしたシニアだからできる技だが、今回行ってみて、この写真からもわかるように天気の良し悪しは100倍の差があることを改めて実

          NO.24 「あるくみるさがす」晴れと雨では100倍の価値の差(2023年9月中旬)

          NO.23「あるくみるさがす」東京に近い私の涼しいスポットランキング

           今年は異常な暑さの夏だった。多くの人々は会うたびに「暑いですね」という挨拶を日本中で繰り返した。  私はこの言葉が何故かとても嫌いだ。「言わなくてもそんなこと分かってますよ」と遂言い返したくなってしまうのだ。だからどんなに暑くても自分からは言わないようにしている。  来年もきっと同じような気候が続くと心配されるので暑さ対策は必要だ。  クーラーは体質が合わずあまり頼りたくないので、涼しいところに逃げるが一番だと思っている。(いけない人ごめんなさい)  こうして私の旅は

          NO.23「あるくみるさがす」東京に近い私の涼しいスポットランキング

          NO.22 「あるくみる・かんがえる」ツーリストのゴミはツーリストが拾う

           数年前、鹿児島県与論島東海岸の有名な大金久海岸に行って、長い遠浅のビーチにいくつものペットボトルが打ち上げられていたのを見つけた。 取り上げてみると中国語やハングルの文字が入ったものが多かった記憶があるが、そのままにはできないと思い、手に持てるだけ拾い、海岸脇のボートが置かれている場所に置いた記憶がある。  美しいビーチにあまりにも似合わない異物としてほっておけず、その日与論島の観光協会会長宛てにそのことを伝える手紙を送った。  それから、今日まで、海、山、湖、川

          NO.22 「あるくみる・かんがえる」ツーリストのゴミはツーリストが拾う

          NO.21 「あるくみる・かんがえる」千鳥ヶ淵戦没者墓苑より大きい英国大使館

           8月15日の終戦記念日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑に参拝に行った。  6月に硫黄島クルーズに参加し島に残されている1万人もの日本兵の遺骨に祈りをささげたこともあり、今年は行こうと自然に決めていた。    この墓苑には、第2次大戦により国外で死亡した日本人(軍人も民間人も)の遺骨のうち、身元不明や引き取り手がいない遺骨37万柱が現在安置されている。  硫黄島から帰還した遺骨もここに収められている。  11時頃現地に到着したところ、ちょうど岸田首相の一行が来たために一般の参拝者は入口

          NO.21 「あるくみる・かんがえる」千鳥ヶ淵戦没者墓苑より大きい英国大使館

          NO.20「あるくみるさがす」暑い夏、森は実に涼しい(2023年8月上旬)

           暑いからといってクーラーで冷えた家の中に1日中籠もることはよくない。気温が35℃もある街中を離れ緑溢れる近くの山に行けば、想像以上に涼しいことに驚く。  実際にこの夏何日も避暑としての高尾山に行き、30℃にも届かない森の中で快適な時を過ごしてきた。  ケーブルカーで上がり少しだけ歩いたところに静かで長時間滞在できるスポットがいくつかある。  持っていくものは、携帯用アウトドアチェア、お弁当やスナック、ドリンク、そしてじっくり読みたい本。  1日を森の中で過ごすものが必要

          NO.20「あるくみるさがす」暑い夏、森は実に涼しい(2023年8月上旬)

          NO.19「あるくみるさがす」富士山を見上げながら歩く道、御中道とは(2023年7月下旬)

           富士山の頂上に登ることを目指す人もいれば、富士山は眺める山だと決めている人もいる。  私は苦行のような辛い体験はいやで後者に近いが、正確には富士山を眺めながら歩きたいというグループになる。それでも富士登山に興味がないわけではなく、その一部や雰囲気だけでも楽しみたいという気持ちはあった。  そう考えている人は結構多いのではないかと思うが、そんな人にピッタリのコースを今回体験してきたのでその感動とともに紹介する。  以前より富士登山の一部でも体験するプランとして、例えば、五

          NO.19「あるくみるさがす」富士山を見上げながら歩く道、御中道とは(2023年7月下旬)

          NO.18 「あるくみる・いのる」小笠原諸島 私の鎮魂の旅(2023年7月上旬)

           世界遺産、小笠原諸島への24時間の船旅に行った。  いつかは来てみたいと思っていたし、東京諸島(伊豆諸島と小笠原諸島の愛称)をすべて回ることを目指しているので予定通りの行動でもある。  だが、今回はこのクルーズに飛びついた特別な理由があった。  硫黄島の特別クルーズが行程に含まれていたのだ。  このブログのタイトルは、「あるくみるさがす」で、生涯にかけて何度でも行きたい心やすらぐ場所を見つけることが私の旅の目的だが、今回だけは「あるくみる・いのる」と臨時に改題する。  

          NO.18 「あるくみる・いのる」小笠原諸島 私の鎮魂の旅(2023年7月上旬)