見出し画像

NO.27「あるくみるさがす」2023年これまでのベストプレイスを明かす

  「これまで行って最もよかった場所はどこですか?」とよく人に聞かれてきた。

    2023年が終わるにあたりこれまでの時点の私のベストプレイスを海外と国内に分けて記しておきたい。

  海外の添乗員もやっていた現役の頃は、お客様に「どこが一番お勧め?」と聞かれ、必ず「単純ですがハワイ」と答えていた。
 ハワイの匂い、風、気候、雰囲気が、好きな人にはたまらない。私もそのひとりで、今まで添乗、商談、下見そしてプライベートで、数えると38回も行っている。146泊しているので5か月ほど暮らした計算だ。

    お付き合いもあり、お酒も飲めないにも拘わらずホノルルのバーにサントリーオールドのボトルキープをしていたことが懐かしい。ラナイ島も含め主要な島にはすべて滞在したがマウイ島が肌にあった。
   人にハワイを勧めて後で文句を言われたことはほとんどない。

 今は、ベストは何かと言うと「イスタンブール」になる。特にその街にある「アヤソフィア」だ。
 
    2014年に個人旅行でそれまで行く機会がなかった世界史上の最重要都市のひとつイスタンブールに3泊して街中を歩き回った。

    観光の目玉の一つアヤソフィアは、4世紀に第1世代、5世紀に第2世代が創建され、6世紀の第3世代(現在のもの)は約900年間がキリスト教会(世界最大の大聖堂)、約500年間がイスラムモスクとして使われた後19世紀に博物館となり、2020年から又大統領判断でモスクに戻った。

    まさに歴史の大波を乗り越えてきたトップクラスの世界遺産でその重みはイスタンブールの中でも別格だ。

 私はこれまで世界各地の歴史上の建造物やモニュメントをそれなりに見てきたが、建物の中に入る時に体に震えがきたのは唯一ここアヤソフィアだけだ。この悠久の歴史の重みに迫られて体がブルブルと自然に反応をしてしまったと思われ、こんな経験は初めてなのでびっくりした。
   
 教会内部のことはもう正確には覚えていないが、モザイクで覆われた壁や天井は荘厳で言葉にできない迫力だったと記憶している。
    そしてその翌日も再度訪問することになった位気に入った。

イスタンブール アヤソフィアの全景(上)と内部(下)

 

 海外にはこれまでの人生で145回渡航した。内訳は添乗85、業務44、プライベート16。記録によると計789泊しているので人生のうち2年以上海外に住んだことになる。

 今月戦争で行けなかったイスラエルとエジプトもそうだが、行ってみたい国や地域はまだまだ多く残っている。これからも許す限り新たな感動に出会うことが楽しみだ。

 
 国内については趣味の低山ハイキングについてどの山やルートが最も良いと思ったかを語りたい。
 
   私は1日に3~4時間程度以内の歩行が楽しめ、標高1000メートルには届かない低山のハイキングがとても好きだ。今年は以下の関東、甲信越の山々に登って気持ちのいいマウンテンライフを楽しめた。

 百蔵山、筑波山、入笠山、大山、三原山(伊豆大島)、日光白根山、富士山(宝永山、御中道)、長者ヶ岳、天上山、杓子山、三国山、高尾山、陣馬山、景信山、八丈富士

 ハイキングルートに関する自分の好みをまとめると以下の7つのチェックポイントが浮かび上がる。

 優しい木漏れ日
    歩きやすく踏み固められた道
    森の静寂
    心地良いそよ風
    神聖さを感じる高い木々
    愛らしい鳥のさえずり
    休憩場所の配慮
 
 これらをクリアした私のベストプレイスは、明らかに「景信山と陣馬山の間の尾根道」(約2時間)だった。

陣馬山から景信山に向かう道

 この道は本当に気持ちよく歩け、心の安らぎを得られるルートだとつくづく感じている。しかも隣の高尾山ような混み方はしない。
 このような山に自宅からわずか1時間半程度で行ける幸せをありがたいと思う。

 私の旅「あるくみるさがす」は、自分の心が安らぐ場所を単純に「さがす」ことだけを目標にしている。

    発信して他人に訴求したり、脚色し自己表現の場にする必要もないのだ。その意味で気負いや衒いもなく、もしよい所が見つかればこれからの人生でリピートして自分が楽しむだけのことだ。

 その意味では極めて独りよがりだが、旅はそんなものかもしれない。

*トップの写真は「八丈富士」の頂上をバックにした筆者 2023年12月29日

  
 

 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?