疾走感のある彼女が、「木村カエラ」だと思ってた(『NIKKI』)
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疾走感のある彼女が、「木村カエラ」だと思ってた(『NIKKI』)

きっかけ

あるリツイートの投稿が目に入った。
永山瑛太さんでした。

驚いた。
自分の奥さんの著書を絶賛していることもすごいと思った。何より(本当は違うのかもしれないけれど)寡黙で穏やかな印象を持っていた瑛太さんが、ものすごく感情豊かに薦める文面に、気持ちを動かされました。

木村カエラさん、大好きなアーティスト。テレビ神奈川で『saku saku』に出演されていた頃から好きです。学生の頃は、新譜が出れば購入し、何度もリピートして楽曲を聴いていました。
CDをあまり購入しなくなってからというもの、正直カエラさんの楽曲も以前ほどチェックをしなくなっていました。メディアに出る機会やふと目についた記事などがあれば、そこで楽曲や動向などを聴いたり見たりしています。

今回の著書、『NIKKI』も発売されることはInstagramの投稿を通じて知っていました。余裕ができたら読もうと思っていたけれど、瑛太さんのツイートを見て、すぐに触れたくなったんです。
他にも買いたい本がいくつかあった中、真っ先に購入しました。

「母」としてのカエラさん

『NIKKI』は、カエラさんのデビュー15周年となる2019年から、2020年3月までを記した日記エッセイ。

私を『saku saku』時代から知ってる人は分かるだろうが・・・・・・。
とにかく語彙力はない。

とはじめにありますが、本当にカエラさんの言葉で書かれた日記を、そのまま目にしている感じです。何ページにもわたって書いている日もあれば、数行で終わるような日もある。連日書いている日もあれば、10日以上書かない日もある。書くペースや文章量からも、カエラさんの機微に触れながら読んでいるような気持ちになります。

内容は、
母親:アーティスト:個人=6:3:1
という印象。母親の割合はもっと多いかもしれない。個人としてのカエラさんを見られる割合はもっと少ない印象もある。それくらい、エッセイに占める「家族」の割合が多いです。今のカエラさんの生活に占める割合が、素直に内容にも出てきているのかなと思います。

「母」としてのカエラさんは、2人のお子さんを本当に大事にしていて、日々奮闘し、葛藤しているのが伝わってきます。息子さん・娘さんの些細な行動や言葉も日記には記されていて、2人を可愛いなと見守っているのが分かる。
その分、仕事の兼ね合いで2人と接することができない時間の悩み、カエラさん自身がいっぱいいっぱいで、子どもたちを思いやった行動ができていないことへの辛い部分も、そのまま書いてありました。
昨今の虐待による事件について触れている部分もあり、今までに自分が見たことのないカエラさんの姿を、「母親」としてのカエラさんからものすごく多く見た気がします。

「母」として、というよりは「妻」として、瑛太さんについて書いている部分も出てきます。カエラさんが瑛太さんを見る目は、尊敬があり、笑顔になるような楽しさ、優しさもある。愛を伝える言葉も中にはあって、カエラさんにとっての日記は、瑛太さんや2人のお子さんにとっては、1年以上かけた長編のラブレターなのかもしれません。

「アーティスト」としてのカエラさん

子どもたちと過ごす日々、瑛太さんも含め家族全員で過ごす日々が大半を占める中、アーティストとしてのカエラさんも『NIKKI』には出てきます。音楽活動や雑誌の撮影の「表舞台」というよりは、そこに至るまでの準備やプロセスを記したものが中心ですが、でも自分がよく知っているカエラさんを見ている感じです。

すごくビビッドで、底抜けに明るい。芯があって強い。母親とは違うアーティストとしての強さを、レコーディングや作詞、撮影といった表に出ない部分の記述からも感じます。自分の大好きなカエラさんの姿を、投影しながら読み進められました。

こうなったら、とことんやってやろう。
逆に本気出してみたらいいわ。

こんな文章が出てくるところがあるのですが、自分はこの一言に、やっぱり大好きなアーティストだなと再認識。
明るく光り、時に鋭く強く前に進んでいく、カッコいいカエラさんを、この部分に一番感じました。

「個人」としてのカエラさん

「個人」という言い方が良いのか分かりませんが、本当に『NIKKI』は母としてのカエラさん、アーティストとしてのカエラさんの姿がふんだんに書かれていると思います。もちろんそれも「個人」なのですが、「母」にも「アーティスト」にも当てはまらない部分があると思いました。
父の墓参りと、おじいちゃんの死です。

母としての姿でもなく、アーティストとしての目線でもない。一番近いのは「子ども」であるカエラさんの感情を書いている部分なのかなと感じます。どちらも悲しい出来事ですが、優しい「母」、明るく強い「アーティスト」の中に、悲しい・寂しい出来事も大事にしている「個人」としてのカエラさんがいるのかな。そんな気がしています。

疾走感のある彼女が、「木村カエラ」だと思ってた

自分の中で「木村カエラ」は、
『BEAT』であり、『L.drunk』であり、『TREE CLIMBERS』であり。
『Yellow』であり、『はやる気持ち的 My World』であり、『KEKKO』であり。
『喜怒哀楽 plus 愛』であり、『deep beep』であり、『TODAY IS A NEW DAY』であると思っていた。
そんな疾走感のある、でも芯のある強い曲が今でも大好きです。

CDをあまり購入しなくなって・・・・・・と書きましたが、誤解を恐れずに言うと、そういった曲が少しずつ減ってきたかな?という印象も少なからずありました。

今回『NIKKI』を読んで、改めてはじめに書いてある言葉が、自分の中のカエラさんの印象を変えてくれたと思っています。

本当はもっと早く、変化していく自然な自分を、
みんなに見てもらいたかったのかもしれない。
そして誰かの側で、少しでも寄り添うことができるかもしれない。
そう思った。

結婚したことや、子どもが産まれ母になったことが、アーティストとしてのカエラさんや楽曲に劇的に変化を与えたのかは分かりません。が、そのことが力になっていて、楽曲にも影響を与えているのなら、ものすごく素敵なことだ。『NIKKI』を読んで素直にそう思いました。

素敵な人生のはじまり
思ってるよりよくなるから。
君のためにずっと歌ってあげるから

久しぶりに聴いた『Level42』、歌詞にある姿勢みたいなものは、カエラさんにはずっと変わらずにあるんじゃないかと思います。

今は「わたしこの先どうなっていくのかな」とワクワクしています。

300ページ以上・1年少々の日記を読んで、最後に書かれている言葉には、自分も同じ思いを抱いています。自分だけではなく、カエラさんのことを好きな人たちは、皆さん同じ気持ちを持っているんじゃないでしょうか。

少しばかり聴けていなかったカエラさんの楽曲、これから取り戻すように聴こうと思います。ライブにも足を運びたい。

『NIKKI』を読んで、カエラさんのことがさらに好きになりました。
これからも応援しています。

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