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中国生活で感じたこと#1 (まねっこ文化、芝麻信用、スコアリング)

今さらですが、PCでnoteが編集できるようになりました(単純にブラウザを変えただけなんです)。

上海での自宅隔離生活も3日目になりました。

全く家から出られないという生活にも案外慣れてきました。目下の悩みは運動不足の解消です。同じような生活を送っている人の中には、ランニングマシンを買っている人も多く、私も購入を検討中です。

1.まねっこ

多くの人がイメージするように、中国には「まねっこ」をビジネスにしている人が多く、ブランドにさえこだわらなければ、それなりのものが安価で手に入るのです。もちろん「安かろう、悪かろう」もあるので、そこはレビューを見極める力など、目利きが必要です。また、気に入らなかったときは、返品するのが当たり前になっており、それも消費者フレンドリーですね。

先日お会いした、著作権を専門にしている中国人弁護士、調査官によると、明らかに著作権上アウトのものは、減少傾向にあるとのことです(昔はそこいら中にあったニセモノ市も、今となっては、上海でも2か所しかありません)。

その理由として、著作権意識が根付きはじめたという可能性もありますが、ホンモノを購入できるくらい経済的に豊かになってきたこと、また、中国ブランドの製品の品質、デザインが向上したこと、が大きいのではないかと思います。

日本では、一般的に「まねっこ」「パクリ」は批判の対象となることが多いように思いますが、中国では、ビジネス上の戦略として定着しているように思います。そして、それが現在の国力に繋がっているのではないかと思います。マネから生まれるオリジナルがあるわけです。もちろん、たとえ2番手、3番手でも、それなりに大きなパイをゲットできるくらい、中国マーケットが大きいという背景もあると思います。

2.評価・信用社会

先ほど「レビューを見極める」と書きましたが、中国では消費者からのレビュー、評価が非常に重視されます。これが歪んだ(エスカレートした)形で表れているのが、日本でもたまに話題になる、アマゾン等で出店者がネガティブなレビューや★に対して、修正を求めてくるアレです。

タオバオでの買い物時はもちろんのこと、滴滴(ディーディー・中国版Uber)でも乗車後にドライバーを評価する機能がありますが、いい評価をつけることを頼み込まれることが度々あります。それだけ、この評価、レビューが実利に影響してくることを示しています。

みな良い評判を得ようと一生懸命です。上にも書いたような変な形であらわれることもありますが、ネガティブな評価に繋がる行為を避けようという、インセンティブが働くなど、いい側面もあると思います。

3.芝麻(ジーマ)信用

この信用、評価のスコア化ですが、ビジネスのみならず、個人の日常生活にも似たような仕組み、装置が埋め込まれています。アリババグループの運用している芝麻(ジーマ)信用というものです。管理が徹底された中国らしいのですが、学歴や職歴、貯蓄額や、支払いの延滞歴等がデータ化され、個人毎にスコアリングされているのです。この数値により、ローンを受けられる金額、受けられるサービス等が変わってきます。

私のような外国人は、どれだけ頑張ろうと、そんなに良くならないと言われていますが、生活上、不都合を被ることはありません。

まっとうに生きている人間は恐れることはありませんが、何らか躓いてしまうとそこから「本流」で上を目指すのは難しいのかも知れませんね。科挙制度に通じるような選抜、選別の仕組みともいえるかも知れません。これだけ人口が多い国だと、日本以上に、データ上の数値から人物を評価せざるを得ない側面もあるのかな?とは思ったりもします(もちろん、そのレールの方向性、価値観に共感できるかは別の話です)。

どんどん長くなってきましたので、第一弾はここまでにします。これからも中国を上からも、下からも見ることなく、感じたままに綴っていきたいと思います。

ではでは。

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