ポンコツ大学生の与太話〜24時間営業は価値なのか〜
(前回の与太話はこちら:ポンコツ大学生の与太話〜運はコントロールできるのか!?〜)
こんにちは!あいでんです。
今日はテレビを見ていたらあるニュースが目にとまりました。
それは、「コンビニの一部店舗が時短営業を開始する」というもの。その理由はシンプルで、人手不足による24時間営業の難化だ。
セブンイレブンをはじめ、ローソン、ファミリーマートも時短営業化に取り組もうとしているという。まだまだ一部の店舗での実装実験ということらしいので、生活に大きな支障が出ることはないだろうがインパクトあるニュースであると感じた。
最初にふと思ったのは「コンビニの価値が下がるのではないのか」ということでした。コンビニの主要な価値のひとつとして”24時間営業”は欠かすことができないだろう。多くの方がこの恩恵を受けてきたはずだ。
24時間営業=コンビニといっていいほどにコンビニ業界を支える柱のひとつとして存在している価値を自ら捨てるのはどうなんだろうと感じたのだ。
しかし、ここでひとつ考え直してみる。
『コンビニの価値とはなんなのか?』と。
コンビニエンスとは?
ざっくりといえばその名の通り、コンビニエンス(便利な)店という点がコンビニにおいての価値であるといえる。この”コンビニエンス”とはなにを指すのかということを考えると次のようなものが思い浮かんだ。
・24時間空いているという利便性
・近くにあるという利便性
・幅広い商品が揃っているという利便性
・買い物に時間がかからないという利便性
つまり、「欲しい商品をいつでもすぐに買うことができる=利便性」を価値として売っているという風に解釈できる。この価値があるが故に比較的に高い値段でも買い物をしてしまうし、店員さんの態度がぶっきらぼうでも多少は目を瞑っている(はず)。
この中でも”24時間空いている”という利便性は一際目立つ価値だと思う。逆に、これがなければコンビニの提供する価値としては弱いのではないかというのが私の意見だ。他の利便性は24時間空いているという柱があってこそではないのかと。
幅広い商品という点においていえばスーパーには敵わないし、買い物の時間を短いということのために値段の高い商品を求めるだろうか。ターゲットが幅広い層から富裕層や時間を極端に気にする層などニッチになるのではないかと思う。
仮に24時間営業をこのまま続けていくとして人手不足の問題はいずれ解決してかなければ、どちらにせよ時短営業化は避けられない。その解決策として真っ先に上がるのは”コンビニの無人化”ではないだろうか。
「Amazon GO」や中国の無人コンビニのように、カメラを200台ほど設置、すべての棚にセンサーを入れて管理するといった構想は世界的にチャレンジされているモデルのひとつだ。これにはシステムの整備をこれから推し進めていく必要がある。すぐに実装できるかどうかは怪しいところだ。
一方でセブンイレブンはコンビニの無人化に対しては消極的な姿勢で、あくまでも省人化という姿勢だ。セブンイレブンだけを見れば「近くて便利」ということをコンセプトにしている。コンビニの無人化では実現ができないと考えているのだろう。これはコミュニケーションに価値を見出そうとする表れではないだろうか。
コンビニが新たに創りだす「コンビニエンスという価値」は一体なんだろうか。
同じ24時間営業のマクドナルド
最後に対照的な価値を創造しようと試みるマクドナルドについて話して終わりにしようと思う。
マクドナルドも一部店舗では24時間営業をおこなっている(どちらが多いかは不明)。人手不足で悩んでいるのは同じだと思うが、その対策は対照的だと思う。マクドナルドもセルフレジを導入したりと人手不足問題には取り組んではいるものの省人化とは少し異なる。
現在マクドナルドが新たな取り組みとして『未来型店舗』を開始した(詳しくは公式サイト参照)。
未来型店舗とは次のようなものを提供価値として考える事業案
・ゲストエクスペリエンスリーダー
・テーブルデリバリー
・モバイルオーダー
必要最低限にサービスを絞ろうとしているコンビニとは違い、サービス自体に価値を生み出そうとしているのがマクドナルドだ。同じ24時間営業をしているが、対照的な事業構想だといえるのではないだろうか。
しかし、ここではひとつの疑念が生まれる。
それは「企業は24時間営業しているということにそれほど価値を見出していないのではないか」ということである。
差別化的なひとつの要素ではあっても本質的な価値ではないと捉えているのだろうか。もしくは、新しい価値を創造しようとしているのかもしれない。
そもそも現代において「24時間営業」に価値は本当にあるのだろうか?価値の移り変わりを見据えた先見の明だとすれば、こんなに興味深いものはない。
これからどういう風に変わっていくのだろうか。楽しみでならない。
それでは、また次回!
(次の与太話はこちら:ポンコツ大学生の与太話〜『留年はよくないこと』なのか?〜)
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