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他人のせいにしたら自営業は終わり【46】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 他人のせいにしたら自営業は終わり

 自営業者になってつくづく思うことは、「経営者は他人のせいにした時点で終わり」ということです。景気が悪い。国が悪い、政府のせいだと言ったところで、当座の金は自分が工面して回さないといけません。貸してくれない銀行が悪いと言う奴はアホです。貸してくれる経営者になる努力を怠った自分のせいなのです。

サラリーマン時代は、仲間と赤提灯行って、「○○が悪い」「△△△のせいだ」とブーブー言っていた自分とは様変わりです。サラリーマン時代は、なんだかんだ言っても社内の誰かがカバーしてくれました。しかし、サラリーマンではない私には、その誰かがいないことが明らかなのです。自分がしっかりするしかありません。

「クライアントの今期の業績は厳しそうだな。こりゃ、今年度の研修は凍結かな。では、その分をどこでカバーするか」
様々な経済ニュースをチェックしながら、こんなことを始終、考えております。人間ですから、他のせいにしたいこともあります。しかし、そうしても何も解決しないことは分かっています。そして、自分の気持ちが冷めると、前に出る力が弱まる。それが命取りになります。自分でできることを丹念にしておくこと。それしかありません。

リーマン・ショックのあとの2009年の7月に大型コンサル契約を突然切られ、その他の研修業務もバタバタと減っていく中で、自分を見つめ直す時間が大量に取れました。根本から自分のビジネスの姿勢を振り返ってみると、知らず知らずのうちにオファーへの感謝の気持ちが、「これくらいは当たり前」になり、「やってやるよ」の傲慢さが出てきていたのは否定できませんでした。仕事への踏み込みも、ひたむきに全力でやっていたのが、いつの間にか、数をこなすのに神経を取られて「これぐらいやっとけばいいだろう」の気持ちになっていました。

「もう、このまま俺は終わってしまうのだろうか」廃業の恐怖が忍び寄ってきているのを感じながら、「もし、仕事のお願いの声をまた掛けてもらえるのなら、こうしよう。あぁしよう」の気持ちが湧き出てきていました。幸運なことに、依頼はゼロにはなりませんでした。不況でも、大地震のあとでも、私への依頼はゼロではなかったのです。「頼んでくださる方がいる!」この事実は前途に微かな光を灯してくれていました。
(明日へつづく)


自分が培って来たものを勇気を出して発信していこうと思っています。お読みいただいた方々の今後に少しでもお役に立てば嬉しく思います。よろしければサポートをお願い致します。続けていくための糧にさせていただきます。