書籍紹介をはじめた経緯について説明します!
私を書評家と勘違いしている方が多いので、この場で説明しておきます。
■ニュース記事投稿の経緯について
2010年頃からニュース記事の投稿をはじめました。最初は普通の時事記事を書いていました。ある日、献本された本を紹介したところYahoo!ニュースで高アクセスを記録し一気にamazonが売り切れました。
「本の紹介でもアクセスが増えるものだ」と感心しましたが、当時は書籍を積極的に紹介していたわけではありません。月に2~3冊程度、良質なものを紹介する程度に留めていました。当時はニュース記事に書籍を紹介する人など皆無でした。
いまでは、書籍紹介でメジャーなライフハッカーもマイナーな存在でした。ダ・ヴィンチはまだ存在しませんでした。そのような中、ビジネスジャーナルに紹介した記事が転機になりました。それがこの記事です。
「間違いだらけの占いや風水 黄色い財布で金運アップはウソ?大金かければ運気が上がる?」(2014年7月1日掲載)
この記事では『しあわせを呼ぶお金の運の磨き方』 (サンマーク文庫)を紹介しました。ニュース記事には載せられない領域の本があります。占い、スピリチュアル、自己啓発など、エビデンスが乏しく根拠を示すことができない本です。この本は占いになりますから、ニュース記事としては不適格です。
たとえば、Aという占い師がどんなに有名で評判だとしても、「Aの占いはよく当たります」とは紹介できません。エビデンスが存在しないからです。
この本の著者は、台湾で事業をしている「龍羽ワタナベ」さんです。ヒアリングをしている際の、「台湾では長財布を使ったり、黄色を財布を使うことはない」「台湾で風水は人生訓であり生活そのもの」という主張にも説得力を感じました。
結果、転載先のYahoo!ニュースでアクセス1位を記録しamazonは即完売となりました。現在も売れ続け、3万部を超えるヒットを記録しています。
出版社からは、「出版して1か月経過するが売れ行きが思わしくない」と聞いておりましたので“ネット力によるヒット”だと言い切れると思います。その後、出版社や著者から、1日10冊近くの献本が届けられるようになりました。誰から聞いたのか事務所にも大量の本が届くようになりました。
いまでは、ステマの誹りを受けるかも知れませんが、当時は私の競合が存在しなかったのです。とくにYahoo!ニュースの効果は抜群でした。アクセスランキングで100回以上の1位を獲得した人も滅多にいないと思いますが、日々の投稿を検証することでネットに精通することができました。
■言論サイト・アゴラでの台頭
アゴラはオピニオンサイトとして注目されていました。奥歯に物の挟まったような言い方をせずに「言い切る主張」が支持されました。当時、アゴラはYahoo!ニュースへの配信をおこなっていましたが、アクセスランキングの半分近くをアゴラで占有したこともあります。まさに、Yahoo!ニュースを席巻していたのです。
そして、当時話題になったのがこの本です。
『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)』(あさ出版)
編集者からは出版前から相談を受けていましたが、社会問題「自殺」を抑制する効果があると考えました。さらに当時でははじめてとなるマンガと文章の折衷型でした。読者の関心を見たかったので出版前に公開したところ、Yahoo!ニュースでアクセスランキング2位を獲得します。確信をもったので出版前に5回掲載しました。
その後、TBSテレビ 「NEWS23」で取り上げられて一気に火が付きます。半年で合計20回掲載(アクセス1位獲得は7回)現在12万部を超える大ヒットを記録しています。
「死ぬ辞め特設サイト」では私のコメントが最初に掲載されています。また、このケースも、“ネット力によるヒット”だと言い切れると思います。
当時は毎日一冊ずつ公開していました。この作業をルーティンとし3年継続しました。3年間でアゴラで紹介した本は1000冊以上、年末に公開する「日本一早いビジネス書ランキング」は大いに評判となりました。
「日本一早いビジネス書ランキング」(2017年12月7日掲載)
「日本一早いビジネス書ランキング」(2018年12月6日掲載)
「日本一早いビジネス書ランキング」(2019年12月3日掲載)
現在、書籍紹介サイトは群雄割拠の状態です。また、多くのサイトでビジネス書ランキング等を公開するようになりました。多くのサイトに影響力を与えたなら、それは意味があったのだと考えています。
■J-castニュース・会社ウオッチでの連載
2019年から、J-castニュース会社ウオッチで「尾藤克之のオススメ・読んでためになるビジネス本」を連載しています。連載4年目にはいりました。当面は継続させようと思います。私自身の出版も20冊を数えました。
今後も時代に左右されることなく、良著と思われるものを紹介していきます。また、献本のご連絡をいただきますが「掲載を保証するもの」ではありません。新刊専門サイトやお金を払えば載せてくれるようなサイトはいくらでもありますから、そちらにお送りしたほうが確実かと思います。
不遜な言い方ですがご理解ください。
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