何でこういう時って、『こういう人間もいる、こういうこともある』って話終わらないんですかね。
NHKのよるドラ「恋せぬふたり」の2話が、とても興味深かった。
もともと、高橋一生さんのファンで観ることにしたけど、考えさせられるドラマだなぁと思った。そして高橋一生さん、やはりこういった、くどくど濃いセリフのある役がとても似合っている。去年の今頃、カルテットというドラマにハマったけど、その時の高橋一生さんの役「家森さん」と似てるようなところがある。
今回は『アロマンティック・アセクシャル』がテーマ。恋愛感情や性欲を持たない人たちのことを言うらしい。私自身は高校生までこんな感じだったけど、大学に入って恋をしたので、この『恋愛感情を持たない』というのは理解しがたい。でも家族の在り方については、とても興味を持ったし、こういった家族のあり方の方が理想だなと思えた。
咲子(岸井ゆきの)と羽(高橋一生)が、咲子の実家でカニパーティをし、咲子が、実は羽さんとは恋愛感情なんて持っていないと怒るシーン。
家族、とくに親子関係って、自分の子どもが親とでも同じ道をたどらないと不安でたまらなくなってしまいがちである。特に、子どもが恋愛で失敗したり、自分たちのように結婚をしないで生きるとなると、それが幸せじゃないかのように、いつまでもチクチク言われるのだ。今のようにインターネットで自分の思うことなんて調べることができなくて、恋愛して結婚して家庭を持たないと幸せじゃない、という価値観で固まってしまっている。
だから羽(高橋一生)が言ったセリフに、ハッとさせられたのだ。親子関係こそ、『こういう人間もいる、こういうこともある』と思い、子どもも1人の人間であり、親と子で価値観が違っていても認めながら、家族として暮らせる集団でありたい。そう思えたのだ。
血のつながっている親子だが、親と子どもは違うのだ。子どもは親のコピーじゃない。同じ家に生まれて、途中まで同じように暮らしていたかもしれないけれど、考えていることや価値観は違っていいのだ。
私は、恋愛もうまくいかなかったし、離婚もした。
私も、人との距離感が上手くいかない方なんだと思う。
でも、もしこれから誰か素敵な人と出会うことがあったなら、『こういう人間もいる、こういうこともある』という人の認め方をしていきたいと思う。
人は色々で複雑だ。そういった価値観を素直に認めていけたらと思えるドラマだった。
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