カズキ

人が廻る

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最近の記事

消費されたいのか?

最近、美術館や映画館に行くと思うコト。 世に出て評価されているモノに触れると、人知れず影に隠れているモノとの、運の含有量について考えてしまう事がある。 でも、決して人の成果や努力を否定したい訳じゃなくて、静かに眠りについているモノの寝顔を見てみたいというエゴなんだ。 他者から評価される事が全てじゃないし、マイノリティ側だからこそ魅力を放つモノがある事も、うっすらと知っている。 そんなおこがましい感情は無責任だなあ。と思いながら、それでも報われないなにかの幸せを願った

    • お前は誰だ。

      希望を見いだす夜があり 絶望から始まる朝がある。 何者でもない、僕たち、私たち。 絶対的な物事が少ない、この世界に対して白か黒かで意味を見出してしまう、僕たち、私たち。 本当は曖昧な事ばかりでしか、構成されてないのにそれに気付けない。僕たち、私たち。 刹那的快楽に身を投げて、生きていく事。 その先にある絶望や希望に一喜一憂する事。 そこに自己と生の実感を求めて彷徨う。 僕たち、私たち。 自分が思う自分、他者が思う自分。 擦り合わせて、増えたり減ったりする 僕たち、私

      • 相違の美しさ

        他人への少しの思いやりと気遣いが全ての違いを生む。 それは軽く擦りむいた傷がいつ間にか化膿してたみたいに、少しづつ自分の分からないところで自分を蝕んでいく。 膿んだ傷を見て、あの時こうしとけば良かった。 もっと自分に知見があれば。 そう思ってしまう。 でも、そう思うことさえ、おこがましいとも思えてくるだろう。 あの時、かけた言葉、行動、全て相手に対して良かれと思った自分の考えが浅はかだった事に気づき、その十字架を背負ってしまう。 それは偽善をしたが故の、代償なのか?

        • 千葉でサーフィンした話1

          朝4時、眠い目をこすり、布団から身体を起こす。 ベランダに出ると、冬の残像を帯びた4月の気温が僕の眠気を空へ押し上げた。 僕はそそくさと、車に5.9ftのサーフボードとセミドライのウエットスーツ、ブーツ、手袋を積む。 こういう作業はパパッと終わらせるに限る。 僕は南房総のポイントを目指して車を走らせた。 「いまの季節なら、手袋をしなくてもいいかな、ブーツも履かなくてもいいかも」 「サイズは胸ぐらいあるといいな」 そんな今日の海のコンディションを予想しながら、薄暗い明朝

        消費されたいのか?

          巡季:詩

          過ぎ去った冬の寒さが、春の夜に顔を出す。 生温い風に絡まった寒さは、怠さを感じる。 桜花は散り、ひとひらの花びらたちが水面に流れ、織りなす川の模様は、次の世代への架け橋となる。 もう新緑が芽吹いた。 また一つ季節は巡り、未来を示唆した、遠い鐘の音が聞こえる。 感想、コメント欄で教えてね☺︎

          巡季:詩

          華金だからってポエム書いてしまった

          低い月 想い浮かべるは かつての故郷 ぬかるんだ土 足は浮き沈み 命を燃やした 灰が落ちては 己の器に積もる それは暖かい 人になりうるか 狭量の傀儡として 世に蔓延るか 見定めるは 他者との競争 その仮面を被りし 我との闘争 これすなわち世界の理 それも一興と 神が見下ろす 娑婆は廻りつづけん どう解釈したか、コメント欄で教えてね イタイなあ

          華金だからってポエム書いてしまった

          生を実感する、コーラ

          車で神奈川から宮崎を目指して、下道で旅をしていた時の話だ。 下道を走るという事は、必然的に峠を越える時間があった。それは避けられない。 濃厚な黒に包まれた峠を登る。 この時間が私は嫌だったし、恐怖だった。 夜に目覚めた動物たちが道路に顔を覗かせてきた。自分たちのテリトリーに侵入してきたよそ者に対して警告するような顔つきだ。 人間は傲慢にも、この地球を所有物として勝手に切り拓いていてはふんぞり返っている。 そんな目線を向けられているようだった。 僕は申し訳ない気持ち

          生を実感する、コーラ

          世界を優しく

          どんなに良好な関係性を築いても、それが壊れるのは一瞬だ。 そこにはすれ違いが、大なり小なり存在している。 寄り添ったつもりが、突き放していて 手を繋いだつもりが、引っ掻いていて 受け止めたつもりが、分かり合っていなくて 今、そこにある幸せに気づけなくて。 それでも、自分の内側に篭らないで ほんの少しでいいから、自分の内側にある矢印を外側に向けてみて それだけで世界は優しく見えてくるから

          世界を優しく

          タバコ死生観

          タバコが好きだ。 食後や仕事終わりの一服はとても美味しい。 でもタバコは身体に悪い、寿命を縮めている。 タバコの先端に火をつける、肺に煙を入れて、口から吐き出す程、切先の火は確実に私の口元に近づいてくる。 どんどんと短くなり、火種は私の口元からわずか6mmに収まるぐらいの短さになる。 着実に死が迫ってきている。 この世に生まれ落ちてから、よーいドンと死に向かって生きていると思っていた。 しかし本当は死の方からこちらに向かってくるのではないだろうか? タバコの火種のよう

          タバコ死生観

          マヨネーズかけときゃええやん

          料理をしている時間が好きだ。特に冷蔵庫の中にある物でなにを作るか考える時間は楽しい。 この料理を作るというより、限られた食材の中で作るどんな料理を作るかと考えるのが好きだ。 プロの料理人でもないのに、そんな事をするからたくさん不味い料理を作った。残さず食べるけど ぐちゃぐちゃに合わせられた調味料の奏でる不協和音が口いっぱいに広がっている。 そんな料理も結局はマヨネーズやら焼き肉のタレをかければ、大抵は食べれる。 そう、間違ったら原点に帰ればいい。 そうやって自分の正解に近

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          無限のブルー

          どこまで遠く、遥か向こうまで広がる空と海の青さに無限を感じる。 僕は今サーフィンをしている。 波が板を押し出す、静かに海に浮かんでいた時間は終わり、周りの景色が歪み、僕を海の彼方へ葬りさろうとしてきた。必死についていく、足を立て、前を向き、新しい景色が見えてくる。 それは雄大な自然と一体化している感覚だった。 程よく薄い7.2ftの板の上に立っている自分を認識できたのは、ほんの数秒だった。 とてもスローな体感だった。さっきまで感じていた潮風の匂いも、海水の味も感じない

          無限のブルー

          春の厳しい暖かさ

          春は気持ちが良くて、どこか怠い。 空の青さが低くなってきて、圧し潰されそうだ。 物心がついた時から、季節の変わり目が苦手だった。 特に春は厳しい季節だ。 暖かくなり、街行く人々の顔もどこか晴れやかになりつつ冬の寒さを耐えた植物のようで今にも花を咲かせようしてるみたいだ。 そんな新しいスタートを切ろうとしてる人達を横目に、私の心は置き去りにされているような感覚になる。 まだまだ人生は冬で芽が出せてない、このまま土の中で藻掻いて暮らしていくのだろうかと。 そういう風に

          春の厳しい暖かさ

          逃走手記

          求められていることを、やらないで自分を認識してきた。 みんなが進む方向に逆らうことで正しいとされる力から逃げるように生きてきた。 決してそれが正解とも思ってないが、自分の輪郭がボヤけるような気がして、この道を選んだ。 そんな風に小さな怠惰を積み重ねてきた。 特に何もせずに、世間を社に構えた目で見ている。 先延ばしのクセといつか自分には何かができると盲信していた。 この生活をはたから見たら、自由を謳歌しているように見えているのか、周りの友人達から羨ましいと言われた。

          逃走手記