千葉でサーフィンした話1

朝4時、眠い目をこすり、布団から身体を起こす。

ベランダに出ると、冬の残像を帯びた4月の気温が僕の眠気を空へ押し上げた。

僕はそそくさと、車に5.9ftのサーフボードとセミドライのウエットスーツ、ブーツ、手袋を積む。
こういう作業はパパッと終わらせるに限る。

僕は南房総のポイントを目指して車を走らせた。

「いまの季節なら、手袋をしなくてもいいかな、ブーツも履かなくてもいいかも」
「サイズは胸ぐらいあるといいな」
そんな今日の海のコンディションを予想しながら、薄暗い明朝の中を走る。

普段はよく混んでいる国道1号線が、この時間なら空いていて、オレンジ色の照明によって暖かく照らさせた道路が、僕の心を妙にワクワクさせた。

同じ関東圏でも、早朝から行動すると遠い国にでも行くような、トリップ感を味わえる。

コンビニで買うおにぎりや小腹を満たすにはちょうどいい量のチョコレート、そしてホットコーヒー。
そんな小さなモノで、最高な日になる予感がする。





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