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就労支援日記② ~就労支援の事業所なんですか?~

 「想像していた就労移行支援の事業所と、ぜんぜん感じが違いますね…。福祉の事業所というよりも、大学のサークルとか、カルチャーセンターみたいな雰囲気ですね」

 風の丘では、毎日14時から15時までの1時間は、『個別プログラムの時間(以下、個別の時間)』と称して、いまの自分にとって必要と思ったことを、自分なりに納得のいくやり方で実践していく時間としている。

 編み物をする人、絵を描いている人、資格の勉強をしている人、筋トレをしている人、読書をしている人、文章を書いている人、なんらかのアート(表現活動)をしている人、国語や英語、数学の勉強をしている人、昼寝の時間にあてている人…。

 何をしていいのかわからない、という利用者さんには、いつかしようと思っていたけどこれまでできなかったことや、いままで「食わず嫌い」できてしまったことなどをとりあえず思い出していただき、その中から選んでいただくことにしている。

 冒頭の言葉は、『個別の時間』のときに見学に来られた方々が、みな一様に漏らされる一言。

 「これって、就労するのに役に立つんですか?」と尋ねてきた方もおられた。

 『個別の時間』を、自分なりに納得のいく時間として過ごせるようになってきた利用者さんは、みなさん表情が変わってくる。

 それが「答え」だと思っている。


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