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伝説のこどもたち

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私の出会った子どもたち、私にいろんなことを教えてくれた子どもたちについて綴っています。
運営しているクリエイター

#東田直樹

伝説のこどもたち けんちゃん

伝説のこどもたち けんちゃん


肢体不自由児施設で働きはじめて数年経った頃、

感覚統合療法の講習会後、しばらくして感覚統合療法室を作ってもらいました。

私がデザインした滑り台、運動発達のおくれたこどもたちを介助しながら滑ったり、四つ這いで登らせたりするためのものです。未だに、同じデザインのものを今の職場で使っています。そのほかにも、ブランコ、小豆のプール、バネ付きブランコいろいろなものを自分で作ってこどもたちとあそんでまし

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伝説のこどもたち ゆかちゃん5.5

伝説のこどもたち ゆかちゃん5.5

ごめんなさい。書き忘れていたことがありました。

しかも、これを書いてないと「ゆかちゃん5 」がわからないかもしれないです。申し訳ありません。

ゆかちゃんが、文字を使ってコミュニケーションができるということがわかってから、おかあさんは学校の先生にその話をしました。先生は頭ごなしにそんなことができるはずがないと、ゆかちゃんが知的障害であるということを理解しなければいけないと言われたそうです。この話

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伝説のこどもたち ゆかちゃん6

伝説のこどもたち ゆかちゃん6

ゆかちゃんとの話は、とても面白くていろんなことを質問しました。不思議なはなしもありました。

お腹の中にいた時の話を聞いたときも、

あかいみずのなかにいたよ かあさんのこえがきこえていたよ はやくかあさんにあいたくてでてきたよ

と言うのです。調子に乗って「その前はどこにいたの?」と聞くと

とうさんのおちんちん

わたしと、おかあさんは、え!と顔を見合わせました。

じゃ、「その前は?」

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伝説のこどもたち ゆかちゃん7 ゆかちゃんの手紙

伝説のこどもたち ゆかちゃん7 ゆかちゃんの手紙

うちの施設は、年に1〜2回ほどレンタルスペースを借りてお祭りをしています。子どもたちの作品を販売したり、展示したり。ゆかちゃんの書いた文章は、自由に持って帰ってもらえるように玄関先に置いていました。それを今回、紹介しようと思います。「ゆかちゃん 6」に書いたように、障害のあるこどものおかあさんには、役目があるみたいです。

「いいやくめをもらったおかあさんへ」いい役目を与えられた人には いいごほう

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