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他者ばかりの世界に生きる、自己中心的な生き方

 他者ばかり目に入る世の中だからこそ、私たちは他者に無関心になっている。いつも、周りを見渡せばすぐに他者の様子がわかってしまうから、私たちは自ら情報を閉ざすことが得意になった。いつもなんでも受け入れていては頭がもたないから、むしろ、この情報化社会で私たちはいかに情報から切り離されるか、というチャレンジをしていると言っていい。
 もちろん、あらゆる物事が瞬時に世界中へと駆け巡る世の中で、実際に情報から切り離されるなんて不可能である。しかしそうではなくて、私たちは他者のことから切り離されることを望むのだ。それはつまり、自らの都合の良い情報を信じ、あるいは都合よく捻じ曲げ、それだけを真実として生きることである。

 自分以外が本当によく目に入ってしまう今、私たちの情報に対する態度は、そして世界に対する眼差しは、どんどんと内側へと沈んでいっている。

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