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地方中小企業のSNS活用について考察してみた

皆さまご存じの通り、Twitter, Instagram, YouTubeなどのSNSは、企業のマーケティング・ブランディングにおける重要なツールとして認識されており、大企業をはじめ多くの企業がSNSを活用しています。

地方自治体や中小企業のアカウントも、ちょっと検索すれば、たくさん出てくるようになりました。むしろ、情報が洪水しているくらいだと思います。

先日、社内の若手社員から「会社のInstagramを立ち上げたいと思うのですが良いでしょうか?」と聞かれました。

その際は、「いいね!ぜひやってみて!」と一つ返事しましたが、すでに多くの企業アカウントが存在する中、“とりあえずはじめてみる”では、何となくうまくいかない気がしました

そこで、どうすれば加藤工務店のような中小零細企業でもSNSをうまく活用できるのか、一度立ち止まって考えてみることにしました。

正直、SNSがうまくいくかどうかは、ロジカルよりマジカル、クリエイティビティのほうが重要で、発信者のセンスに依るところが大きいと思っています。

しかし、最低限の大枠や方針はロジカルに整理する必要があると考え、まずは、「何のために」、そして「誰に」、「何を」、「どのように」といった基本的なことを検討いたしました。

結果的に、加藤工務店はInstagramを開設いたしました。当然まだ成果が出ているわけでもありませんので、今回のnoteは導入事例・成功事例の紹介というものではないですが、地域建設業に身を置く立場の視点から、自分が辿った思考プロセスについて書いてみたいと思います。

地方中小企業のSNS活用について悩んでいる方々に少しでも参考になれば幸いです。

何のためにSNSを活用するのか?

一般に、SNSを活用する大きな目的は以下のものがあると思います。

・商品・サービスの魅力をより多くの人に知ってもらうこと(認知・購買)
・既存のお客様・取引先との関係性・信頼の構築(CRM)
・自社の魅力を求職者に知ってもらうこと(採用)

どの目的に重きを置くかは業種や事業内容によって変わりますが、目的自体に大きな違いはないでしょう。

例えば、飲食店や美容院、ハウスメーカーなどB2Cの事業をやっていれば、商品・サービスの魅力を伝えることを重視しているケースが多く、注力するポイントは、自社の抱える経営課題に紐づけられるはずです。

加藤工務店では、優秀な人材の確保に向けた「採用広報」を主な目的として、SNSを活用しようと考えました。

SNSで何を発信するのか?

では仮に採用広報を目的とした場合、何を発信したら良いのでしょうか?

これには正解は無くて、企業によって千差万別だと思います。なぜなら、求める人材が企業によって異なり、該当する人材が企業を選ぶ理由もまた多岐に渡るからです。

専門工事会社のように自社特有の事業や技術領域があれば、それが求職者への訴求ポイントになる可能性は十分ありますし、シンプルに報酬/休日休暇/オフィス環境などの労働条件、最近では、SDGs、テレワーク/産休・育休といった働き方改革など、令和の時代に合った制度がアピールに繋がることもあるでしょう。

そのような状況の中で、最も重要だと思うことは、“会社の強み”や“差別化できること”にフォーカスする、ということです。

例えばInstagramでは、大企業や芸能人・インフルエンサーなどは、その日常やゆる~い感じを発信することも多いと思います。そうすることで、より親近感を持ってもらえたり、知らなかったことを知ることができて喜ばれたりするからです。

しかし、存在の知られていない中小企業が同じことをしても全く意味がありません。発信したい相手はファンでも友達でもなく、会社の何気ない日常に興味はありません。

大企業のそれとは全く逆のアプローチが必要で、まずは名前を知ってもらうことから。そのためには、大企業に負けていないと思う部分、より魅力的だと思っている部分をしっかりと考え、そこに焦点を絞ることが必要だと思います。

また、企業SNSというと、会社の取り組みや日々の出来事を、つい何でもかんでもアピールしがちですが、それは得策ではないと考えます。人に物事を説明するときやプレゼンテーションと同様、雑多な印象だけが頭に残り、アピールしたいポイントやメッセージがぼやけてしまうからです。

企業PRとして世の中に発信する以上、1つのアウトプットとしてある程度のクオリティが求められます。SNSは、ある意味諸刃の剣で、クオリティが低いことによって、耳目の肥えた学生等に対してネガティブな印象を与えてしまっては逆効果です。

一方、中小企業では、SNSの運用は若手社員が掛け持ちで担当することがほとんどで、大企業の広報担当や委託された広告代理店・クリエイターといったPRのプロが創るように、洗練された印象や統一感を出すのは至難の業です。

複数のことをアピールしようとするあまり、焦点がぼやけてどんどん雑多なものになってしまい、統一感のあるデザインやPRが難しくなっていく、、、そんな悪循環を避けるためにも、何か1つのテーマに焦点を絞ったアピールを心掛けることが良いのではないでしょうか。

ここで、加藤工務店が求める人物像や、会社の強み・差別化できることって何だろう?と改めて考えてみると、決して多くはないですが、いくつかのテーマが頭の中に浮かびました。

そうした中、発信するテーマを、加藤工務店の"People & Culture"と定めました

私は加藤工務店で働き始めてちょうど2年経ちますが、入社当初より、働きやすさ・居心地の良さを感じてきました。それは、一人ひとりが自由闊達でありつつ、ちゃんとリーダーシップや責任感があって、チームワークに溢れている。それでいてオン・オフの切り替えもうまい。そんな加藤工務店のカルチャーや一緒に働く人々がとても自分に合っていたからだと思います。

そして、このようなカルチャーがあるからこそ、顧客からの高い評価の獲得や超健全な財務基盤の構築に繋がり、DXも少しずつ歩みを進めてこれました。また、当社のカルチャーに共感してくれる人材こそが、求める人物像そのものです。

ただ、組織のカルチャーや人って実体がなくて目に見えにくく、言葉や映像で伝えることも非常に難しいですよね(苦笑)。

ここにきてハードルの高いテーマ設定をしてしまいましたが、それが発信したいことである以上、それらの可視化を試みたいと思います。

どのSNSを活用するのか?

拡散力はあるけどテキストが中心のTwitter、写真ならInstagram、短編動画ならTikTok、解説動画ならYouTubeなど、SNSによって特徴や発信できること、運用上のメリット・デメリットが異なるのは、想像に難くないと思います。

発信したい内容が決まれば、それに応じて活用するツールが自ずと決まってくるはずです。

そして加藤工務店は、Instagramを通じて当社のカルチャーを可視化し、発信していきます。

おわりに

以上、このように少しロジカルに整理を行い、大枠を固めてみました。

ここから先は、クリエイティブやセンスの世界です。Instagramは投稿する写真の被写体や画角・フィルター、添えられる文章、レイアウトなど、デザインが必要な要素が無限にあります。

以下が当社のアカウントになりますが、是非フォローやいいね!をよろしくお願いいたします!!

https://www.instagram.com/katokou4.0

アカウントを訪問していただいた方々の反響を見ながら、これから試行錯誤していきたいと思います。

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。


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