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【#2】就活を辞めるまで①~違和感~

 どうも、くりすです。
今回は就活を辞めるに至った経緯を記す。

YouTubeにも投稿しているため、そちらと内容が若干被るが、文章の方では時系列を追って書くため、より詳しく書けると思う。

今日は3月上旬のことを書く。
かなり前の記憶ということでうろ覚えな部分もあるが、そこは悪しからず。
よろしくどうぞ。

前回はこちらから



就活に対する違和感

ときは遡り、2020年3月。

当時つけていた「内定までのロードマップとなるはずだった日記」を基に、文章に起こす。

解禁~2020年3月2日~


僕はやる気に満ち、成田空港にいた。
合同説明会中止に伴い、契約予定だったシェアハウスを取り消すなどハプニングもあったが、いよいよ本格的に就活がはじまるのだ。

3月の解禁までに僕は
・SPIの勉強
・日経新聞で社会情勢の勉強
・自己分析
を進めていた。

なにしろ、人生をかけた一大イベントなのだ。


_____決まればどこでもいいやー。____

そんなことを言っている知り合いを横目に準備は万端。
根拠のない自信とやる気だけはあった。

今思えば
・面接練習0回
・ガクチカ自己PRなどコアな部分を準備していない

という、典型的な失敗就活生なのだが。

当時はかなり自信過剰だった。

これから始まる人生のターニングポイントに、純粋にワクワクしていた。


しかし翌日、そんな甘ったれたものではないと、現実を知ることとなる。

就活イベントにて~3月3日~


この日はとある就活イベントに参加した。

内容はボードゲームのようなグループワークを行うもの。

その様子を参加企業の人事が評価→めぼしい学生をスカウトし、マンツーマンで話す。他の学生は座談会形式で企業説明を聞くという形。

学生は実力を発揮し、人事が見守る。
イメージ的にはプロ野球のトライアウトに近いだろうか。

私はそのグループワークを通して、就活に違和感を覚えることになる。

まず、ルールが複雑で内容が難しい。
説明書を読む時間が10分あったのだが、到底理解できる量じゃなかった。
これはグループのメンバーも同様だったため、能力以前の問題だと思う。

ワークの時間も15分ほど。作戦を考える時間もない。

そして、いざワークが始まると、ルールには載っていない設定が登場する始末。具体的には、物資を他チームと交換して自チームの利益を目指すビジネスゲームなのだが、なんと運営が、全く別の第三者機関役をやっていた。

「機転や対応力を見たいならルール内でやるものではないのか…?」

そう思ったが言えるはずはない。

結局、ルールに馴染めなかった私は52人中45位と散々な結果に終わったのだった。
ちなみに、同じチームの女の子は好成績を収めていたが、短時間で作戦などあるはずもなく、物資をゴリゴリに交換していただけである。

大して作戦も考えず、とにかくがむしゃらに取り組むことが、新卒の評価基準なのだろうか。
社会人として働くということはそういうことなのだろうか。

モヤモヤだけが残った。


模擬面接~3月6日~

この日は模擬面接のイベントに参加した。

そして後にも先にもこの日ほど、就活に対する疑問を感じた日はなかった。

3日と4日は説明会に参加し、
「なんとなく参加した」と言っていた隣の人が、説明会中に頷きまくり、終了後には人事と談笑しているのを見たり(本当に心が変わったのかもしれないが)、
的外れな質問をした学生に対し、人事が嘲笑しながら答えているのをみたり。

そんな小さな違和感はあったのだけど、そんなことがどうでもよくなるほどだった。


事の発端はひょんなこと。
イベントで一緒になった人と会話をしていたときのこと。

仮にA君としよう。
僕たちは大学のサークル、専攻の話を一通りした後、
就活の話、特に志望業界や勤務地の話をしていた気がする。

そして唐突にA君は言った。
「くりす君はいつまで就活続けるの?」


正直なところ、質問の意図が分からなかった。
「え?普通に入りたいと思った会社から内定を貰えたら、かな」
私はそう答えて、「A君は?」と続けた。

A君は言った。
「既に内定は持っているから三月で辞めるかな。早めに就活を終わらせて、社会人になるまでの一年間、趣味である旅行をたくさんしたいんだ」とのことだった。

つまり「就活を早めに終わらせることで時間を生み、残りの学生生活を楽しもう」ということなのだ。


僕はおせっかいながら、A君はそれで満足なのだろうかと思ってしまった。

もしも今の内定先に納得しているなら、すぐに承諾すれば良い。
そして今すぐ旅行に行けば良い。

でも、少なからず決めかねているではないか。
それを時間で区切ってしまって良いのか?
(これには賛否両論あると思うが)

社会人とは気安く旅行も行けないほど息苦しいものなのか?

僕からみて、A君は社会のルールに従って仕方なく就活をやっているようだった。
これではまるで、刑務所の執行猶予じゃないか…。


そして、僕はこのとき初めて思ったのだった。
ああ、社会人になるとは、自分の時間を捧げることなのだと。

最低でも1日8時間、週に5回。

就活で人生の全ては決まらないと思うが、少なくとも、2021年4月という人生の一部は決まるのだ。

それを「ご縁」だの「ポテンシャル」だの「再現性」だの曖昧な言葉で評価される。
もちろん実績のない分、仕方のないことだとは思うが。


結局、僕が納得できる会社とは何なのだろうか。
そもそも、僕はなぜ就活をしているのだろうか。
本当に働きたいのだろうか。


やりたいこと。

このとき僕は自己分析が決定的に足りていなかったのだと悟った。

もう一度よく考えたいと思った。
幸か不幸か、コロナで説明会が一部中止になっていた。
体制を立て直すべく、翌日、私は地元に戻った。


そして僕は「やりたい仕事とは何か」という哲学的な問いを始めることになる。

続く。2020年5月


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