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悦び

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未来に対する悦び 日常的に感じた喜び
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夕陽の価値

夕陽の価値

今目撃した夕陽が幾ら美しいものであろうとも
陽の落ちる速度があまりにも早いあの夕方、
貴方と共有した夕陽に勝るものはないんだ

桃と空色、入り混じる白色がかった今の夕焼け

濃紺に薄い水色そして橙が滲む寒いあの夕焼け

私の心に巣食う虚無は孤独ではない
見えそうな未来に何もできないもどかしさ
一ヶ所に留まり、
換気されない空気を吸い続ける苦しさ

貴方は今忙しいらしい
私はそれで本当に嬉しい
いつ

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後1ヵ月もない

後1ヵ月もない

私は何をやっているのだ?
此の時の流れの速さに抗えず
得るものより失っているものの方が多いのだ

もうすぐあの人は去り行くというのに
私が手に入れたのは
愛情か?懐疑心か?

若さなど遠い昔に失くした故
新鮮な肉を求る者に私は何も差し出す品がない

しつこいくらいの自己嫌悪
頭の中身も、身体の外観も
あの女より優位に立てる点を
探しているフリをしてる自己欺瞞
本当は私の方が選ばれるべきだという

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落葉

蝕まれた葉もあれば、どす黒く濁った葉もある
赤みを帯びた葉が好まれるだけでなく
生鮮さの象徴である明るい緑や
生活の終焉を表す闇の色をした葉も各々求められるのだ

枝を飾る生命が無くなる前に
私の気持ちを話そう

蕾が冬を越し
花を咲かせる頃に
私の願いが叶うように

未来に願う

未来に願う

残された日々は
きっと貴方の事を知るためにあるのだろう
やっと見つけたから
私から若さが消える前に

部屋の灯りを消した
新しいアロマキャンドルに
揺らぐ炎の静かさが
妙に気持ちよくて
眠気を誘う

窓を覆うカーテンの向こうに
うるさい街の小さなネオンが滲むと
無意識に貴方の目を思い出すのだ
それは湿度を含み
潤いを保つ光の鏡が跳ね返すのは涙
私はもう悲しみたくないのだ

色づいた落葉を道で見かけ

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