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未来に願う

残された日々は
きっと貴方の事を知るためにあるのだろう
やっと見つけたから
私から若さが消える前に

部屋の灯りを消した
新しいアロマキャンドルに
揺らぐ炎の静かさが
妙に気持ちよくて
眠気を誘う

窓を覆うカーテンの向こうに
うるさい街の小さなネオンが滲むと
無意識に貴方の目を思い出すのだ
それは湿度を含み
潤いを保つ光の鏡が跳ね返すのは涙
私はもう悲しみたくないのだ

色づいた落葉を道で見かける頃
歩きながらあの日を思い出す
寒さを感じポケットに入れる手は
貴方の暖かさを求める
きっとまた幸せを噛みしめる日がくると
私はいつも願っている

遠く海の向こうへ行く前に
私の名を呼んで
小さな思い出が
永遠に続く未来に繋がるように

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