どうして今日でも古典が読めるのか?:「伝本」と「本文系統」
学校の教科書ではじめて出会うであろう古文。
その本文が平安時代に書かれたのはいいとして、オリジナルの原本が現代にひとつも残っていないのはご存知でしょうか?
現代の我々が古典作品を読めるのは、原本の“写し”、すなわち「伝本」が伝わっているから。
教科書や全集に載っている本文は、現代に残っている伝本のうちの一つを活字化したものなのです。
筆者はこの事実を、大学の授業で初めて知りました。しかもちゃんとその意味と重要性を理解したのは4年生の時でした。(もっと早く分かっておけば良か