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食料と農業

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#宮城県

遺伝子不一致、孫世代も52頭、なお増殖中 宮城県産の和牛、県の監督行き届かず

 

全農宮城県本部は遺伝子型の不一致が多数見つかっている石巻市在住の獣医師が授精した和牛合計258頭に対するDNA検査を終え、その結果を宮城県畜産課に報告しました。このうち30頭から授精記録上の父牛と異なる遺伝子が検出されました。父子不一致率は11.6%と高率です。

また、30頭の中には繁殖用のメス牛(繁殖牛)も16頭いて、中には12頭も子を産んだ優秀な繁殖牛もいます。その結果、孫世代の産子は

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「刑事告発検討」はフリだけ? 宮城県、和牛の遺伝子不一致問題への対応

「当該獣医師の責任を厳しく問うていきたい」

 宮城県産和牛の遺伝子不一致問題で村井嘉浩知事は、授精に関わった獣医師を警察に告発することも検討すると表明しました。8月5日の定例記者会見でのことです。NHKも知事会見をきっかけにこの問題を初めて報道し、注目度は一段と上がりました。

しかし、知事は「家畜改良増殖法では罰則を適用することは難しいということになっている」とも発言しています。「おそらく民事

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和牛とあぶくのような儲け話にご用心

和牛の世界はどうしてあぶくのような儲けを期待する輩が跋扈するのだろう?

デタラメな人工授精証明が横行した宮城県の実情を調べていて、ふとそんなことを思いました。

和牛バブルに浮かれてコンプライアンスがおろそかになっていたのではないでしょうか?そんな時、背後に怪しげな欲望にかられた人々も近づいてくるものです。気を引き締めなければならない時です。

あれやこれや考えながらネット上で調べものをしていて

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宮城県発の疑わしい牛、全頭DNA検査必要!

 全農宮城県本部(JA全農みやぎ)は18日、授精記録とは異なる牛の遺伝子が検出された同県産の子牛が流通している問題で、子牛の所有者の同意を得ながら疑わしい牛を全頭DNA検査にかける必要があるとの考えを明らかにしました。人工授精業務を監督する立場にある県と連携し、全容解明を急ぎます。

 検査費用をだれが負担するかは現時点では未定ということです。

 ふつうなら牛の所有者が検査費用を負担するものの、

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DNA不一致の和牛、農水省も5月に把握

 宮城県の獣医師が人工授精を担当した和牛の産子DNA検査で親と異なる遺伝子が検出されたことがわかりました。東北のほか、九州でもDNA検査を実施しているもようで、畜産農家の間に動揺が広がっています。

 農林水産省は「宮城県から5月頃に第一報の連絡を受けていた」(畜産振興課)ということです。しかし、県と和牛の流通を扱う全農宮城県本部による調査はいまも継続中で、公式な発表はありません。

 今年3月に

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授精情報と異なるDNAを持つ和牛、宮城県で発覚

和牛の厳格な遺伝情報管理システムを揺るがしかねない不祥事が宮城県で発生したようです。

授精記録とは異なる種牛の精液を使った牛が出回っていることが宮城県などの調査で確認されました。

筆者の問い合わせに対し、県農政部の畜産担当幹部が「現在もなお調査を続けているところだ」と口頭で回答しました。詳しい調査結果も近いうちに公表されることでしょう。

県が育成した種雄牛のほか民間種畜業者などが

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