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軟水のたそがれ【フォトエッセイ】

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毎週日曜日の夜に更新 社会心理学の立場から感じたことをツラツラと… 日常が冷たく流れてしまうその前に、身近な温もりに気づいてもらえるような、そんな文章を意識しています。 写…
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#豊かさ

『迷惑をかける』とは「相手を迷い惑わせる」ということで、頼っちゃいけないわけじゃない。

『迷惑をかける』とは「相手を迷い惑わせる」ということで、頼っちゃいけないわけじゃない。

この1週間は、「ここ数ヶ月で子供の自殺が大幅に増加している」というニュースにひたすら心を痛めていた。

※この記事は、2020/11/29に書いたものをリライトしました。

日本の15〜34歳における死因トップは『自殺』という現状がある中で、こうした社会課題を解決するために自分がすべきことは何か?と、色んな悲しみを想像していたのがここ最近の僕だ。

マクロな視点ではなく、目の前の人に対して、ミクロ

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雨で流れた地面が固まるような心の豊かさを求めて

雨で流れた地面が固まるような心の豊かさを求めて

子どもの頃を思い返すと、僕はよく泣いていた。

片思いの恋が、実らなかった時。

テレビドラマを観て、感動した時。

自分の気持ちが、親に伝わらなかった時。

サッカーの試合を観て、応援しているチームが逆転勝利した時。

その涙の理由は、悲しみや怒り、喜びや恐れなど様々だったように思う。

きっと僕らの心が滲むのは、明るい気持ちが暗く変わったり、暗い気持ちが明るく変わったり、何らかの『移り変わり』

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心が滲む豊かさを

心が滲む豊かさを

今週の夕景は、しとやかな移ろいを毎日のように魅せてくれて、心が滲んだ。

写真を撮っている時の僕は、『自然になりきること』を大事にしている。

水が映った風景が多いのは、水になりきることが多いからだ。

その目的は、『同感能力』を研ぎ澄まし続けることにある。

もし自分が水だとしたらどんな動きをするか?ということを、観想しながらしっとりと考えているんだ。

僕ら人間は、自然との触れ合いや他者との思

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日常に木漏れる温もりを求めて

日常に木漏れる温もりを求めて

日常はすぐに過ぎ去り、時に冷たく、せかせかと流れてしまう。

だからこそ、ぬくぬくとした心持ちで、ゆったりと過ごす時間を少しでも持つことを、僕は大切にしたい。

『己の感情』や『自然の風情』といった、"情の移ろい"を、しっとりと汲み取りたい。

日々の移ろいを潔く受容しながら、日常の速さに流されるのではなく、自ずから流れゆく心意気で。

僕は、観想する時間がスキだ。

『観想』とは仏教用語で、特定

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自分は他者との間に実り自己は熟れていく

自分は他者との間に実り自己は熟れていく

今日は、「仕事の捉え方」についておもいを綴ってみようと思う。

今の僕にとって仕事とは、日々を心豊かに過ごすための柱となるもの。

会社員として町工場で働いているのだけれど、全くの未経験で、その仕事をやりたかったというわけでもない。

ただ、それでも毎日楽しいし、仕事に励んでいるその時間には『豊かさ』があると感じている。

もしも、日々の支払いに追われるほどお金に困窮していれば、心に余裕を持つこと

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