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自分は他者との間に実り自己は熟れていく
今日は、「仕事の捉え方」についておもいを綴ってみようと思う。
今の僕にとって仕事とは、日々を心豊かに過ごすための柱となるもの。
会社員として町工場で働いているのだけれど、全くの未経験で、その仕事をやりたかったというわけでもない。
ただ、それでも毎日楽しいし、仕事に励んでいるその時間には『豊かさ』があると感じている。
もしも、日々の支払いに追われるほどお金に困窮していれば、心に余裕を持つことは僕にとって難しく、心が貧しくなってしまい、豊かではなくなってしまう。
だから、定職があり収入があるということは、有り難い。
そして、僕が仕事を選ぶ上で最も重きを置いていることは、「誰と一緒に働くか?」ということだ。
20代の頃の僕は、仕事に取り組む姿勢が今とは少し違っていたんよね。
居酒屋で働いていて色んな店舗を経験したけれど、店を転る!と決める時の基準は、『好奇心』だったように思う。
「今の店より客単価の高い店はどういう感じなんだろう?」「直営じゃなくてフランチャイズの店は何が違うんだろう?」
こういった好奇心が高まった段階で、働くお店を変えていた。
自分の好奇心に従うために、正社員という選択肢は選ばず、不安定な雇用形態を選んでいたんよ。
正社員になるのなら、よほどのことがない限りその会社に仁義を尽くしたいというおもいがあり、辞めたい時にすぐ辞められる非正規で雇用契約をする方が、お互いのためになると考えていた。
・・・僕は、働くことを通じて「人を知りたい」という欲求が、格段に強かったんよね。
例えば、朝まで営業しているお店と23時で閉店するお店。客単価が2000円のお店と4000円のお店。地元のお客がメインのお店と出張で来たお客がメインのお店。
それぞれで、そのお店に関わる人の層が違うし、お店の中で共有されているルールや倫理観も違う。
それらを知り尽くし、感じきりたかったのが、20代の頃の僕だ。
31歳になった今の僕は、正社員として働き始めた。
それは、「この人となら一緒に働きたいし、この人が働く職場ならいい職場だろう」と、直感が動いたからだ。
そうした『居心地のよさ』があるからこそ、もっとふんばろうと思えるし、楽をする方へ流されないように自制しようと努めることもできるのだと思う。
居酒屋の店員であろうと製造業であろうと、どんな仕事であれ、「目の前の人や、自分の仕事の先にいる人が、嬉しい気持ちになってくれることをする」という本質は、変わらない。
何をすれば、その人は嬉しいのか?という『好奇心』を大切に持ち続けていれば、食いっぱぐれることはないと僕は思っている。
目の前の人の望みを洞察したり、仕事を教えてくれた先輩が「教えた甲斐があった!」と思えるように自らの技術を向上させたり、自分の行動が、互いをより豊かにしていくような仕事をしたい。
豊かな仕事があるわけではなくて、仕事で関わる人やモノとの関係が豊かであることが大切なんだと思う。
さいごになるけれど、「好きなことを仕事にする」ために、自分探しをしていた時期が僕にもあったんよね。
その旅を通じて感じたのは、「自分を探す必要はない。だけど己を知る必要はある」ということ。
・・・己を知るための手段の1つは、友人から自分のことを他己紹介してもらうことだ。
その際、その他己紹介をなんとなく否定したくなる(受け入れがたい)という『己』の存在に、気づけるかどうか。
否定したくなるということは、元から「私はこうゆう人間のはずだ」という理想像や何らかのイメージがあったはずで、それこそが『己』の存在を実感できる瞬間だ。
その『自己』を知り、受容できるかどうか。他者にとって自分とはこういう存在なんだという真実を、肯定できるかどうか。
”自分”なんてものは、他者との差異にすぎないんよね。
だからこそ、他者から見えている自分が己の理想像と欠け離れていたとしても、それを認めることで 、自己を受容していきたい。
己は自らの内側で熟れていくもので、自分は他者との間で実っていくもの。
今まで出逢ったことのない人と関われば、新しい自分が実るのは自然なことだ。
その存在を認め、受容を重ねることで、やがて自己が成熟していくんだと僕は思う。
だからこそ、「自分を探す必要はない。己を知ることを大切に」という姿勢で、日々精進していこう。
・・・読んでいただきありがとうございました(*^^*)
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【軟水のたそがれ】
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このnoteは筆者の思想を深堀りするエッセイです。
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